女性の悩み
公開日:2018年7月20日
更新日:2019年2月6日

抜け毛が増えたら要注意!女性特有の抜け毛の原因と対策
朝起きた時に、枕元の髪の毛の数が明らかに多すぎる、あるいは浴室の排水口がすぐに髪の毛で詰まる、と感じたことはありませんか。抜け毛が急に増えたのならば、脱毛症が原因かもしれません。
脱毛症はホルモンバランスの乱れが原因であることが多く、気づかぬうちに悪化することがあります。脱毛症の種類や原因、そして改善方法をご紹介します。
引用元:知っておくべき薄毛の悩みとヘアサイクルの関係とは|ヘアメディカル
分娩後脱毛症は女性にのみ起こる脱毛症で、出産して約2か月後に髪が抜け始めます。こちらも同じくホルモンバランスの乱れが原因です。
一日あたり100本前後の髪の毛が抜けるのは正常なヘアサイクルで起こる自然脱毛であり、なにも心配することはありません。ですが、明らかに抜け毛が増えてきた場合、何らかの脱毛症にかかっている可能性があります。
女性の脱毛症の多くは女性ホルモンの乱れによるものです。不規則な生活や過度なダイエットなど、ホルモンバランスを乱す要因は多くあります。気づかないうちに脱毛症のきっかけを増やしたり、発症していたりするかもしれません。
もし「急に抜け毛が増えてきた?」と思ったのであれば、早めに対策を取りましょう。早期に問題点を改善すれば、そのぶん症状は早く治まります。
抜け毛が増えた…理由は脱毛症になったから?
寝起きの枕元や入浴中のシャンプー時に多くの抜け毛を見ると不安に感じるかもしれません。ですが、たいていの抜け毛は「自然脱毛」によるものです。 人の髪は、一定の成長周期に沿って髪が生え、成長し、そして成長を止めて抜けます。この周期をヘアサイクルと呼びます。
- 髪が生えてから長く、太く伸び続ける成長期
- 生え変わるために成長を止めていく退行期
- 完全に成長を止め、抜けるの待つだけの状態になる休止期
男女で異なる抜け毛の兆候
男性の脱毛症と女性の脱毛症とは大きく異なります。 男性の脱毛症は生え際や頭頂部といった部位に集中して発症し、進行します。そのため、男性の薄毛症状は地肌が見えやすく、また完全に脱毛した部分が広がるように進行していきます。 一方、女性の脱毛症の場合、抜け毛は頭部全体で発生します。髪は全体的に薄くなりますが、男性のように地肌が見えることはあまりありません。 なぜ男女間でこのような違いがあるのかというと、脱毛症の原因が異なるからです。 男性の脱毛症はジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンが原因で発生します。DHTは、男性ホルモンのテストステロンと酵素・5αリダクターゼとが結合して発生する、強力な男性ホルモンです。DHTが原因の脱毛症をAGAといいます。 AGAが生え際や頭頂部に集中して発生するのは、原因のひとつである5αリダクターゼが生え際と頭頂部に多く存在するからです。 女性の脱毛症は、女性ホルモンの減少が原因です。女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは髪の成長を促進する作用があります。何らかの原因でエストロゲンが減少するとヘアサイクルが乱れて髪の成長が滞り、脱毛が目立つようになります。びまん性脱毛症の症状と改善策
女性の脱毛症で一般的なのが、びまん性脱毛症です。「びまん」とは広がることを意味する言葉で、頭部全体に広がるように抜け毛が発生するのが特徴です。女性が多く発症しますが、男性もなることはあります。 びまん性脱毛症の場合、男性のAGAの薄毛のように明らかに地肌が見えるほど薄くなることはあまりありませんが、全体的にボリュームが減り、老けた印象を与えがちです。びまん性脱毛症になる原因は複数あり、改善のための方法も原因によって異なります。びまん性脱毛症の原因
びまん性脱毛症の主な原因は、ホルモンバランスの乱れです。 髪の成長を司る女性ホルモン、エストロゲンが何らかの原因で減少するとヘアサイクルが乱れ、髪の成長期が短くなります。結果、びまん性脱毛症を発症します。 では、なぜホルモンバランスが乱れるのでしょうか。詳しく確認しましょう。無理なダイエットによる栄養不足
「痩せたい、体重を減らしたい」と思うあまり、食事回数を減らす、全く摂らないといった無茶なダイエットをする人もいます。このような過度のダイエットは栄養不足や栄養の偏りを招き、ホルモンバランスの乱れにつながります。女性ホルモンの分泌も栄養素あってこそ行なわれているため、栄養不足になると分泌量が低下するためです。 ビタミンB6にはホルモンバランスを整える作用があります。また、タンパク質は髪を構成するために必要な栄養素ですし、ミネラルもタンパク質が髪を作るために必要です。さらに、ダイエット時に避けられがちな脂質はエストロゲンの原料になる大事なものです。 栄養不足によってこれらのはたらきが低下すると、女性ホルモン分泌、そして髪の成長に悪影響を及ぼし、びまん性脱毛症を招くこともあります。睡眠不足によるストレス
ストレスはホルモンバランスを乱す原因の中でも厄介なものです。なぜなら日常のいたるところにストレスの要因はありますし、ストレスを完全に避けて暮らすことなどできないからです。 睡眠不足は仕事の都合で不規則な日常を送っている人にはとくに発生しやすいものです。睡眠は肉体の疲労回復や精神のリラックスに欠かせません。睡眠不足に陥るとどちらも充分な回復が望めず、疲労が残って結果としてストレスの原因になります。 ストレスとホルモンとは、もともと密接な関係があります。 ホルモンは脳下垂体から分泌され、その量は視床下部で調節されます。視床下部は自律神経ともかかわりがあります。人はストレスを感じると、自律神経のうち、興奮などを司る交感神経が活発になります。慢性的にストレスを感じていると交感神経による信号が常にはたらくことになり、視床下部に負担が生じます。そうなると視床下部のはたらきにも乱れが生じ、脳下垂体に送る指示にも悪影響が出ます。結果、ホルモンバランスをうまく調整できなくなり、ホルモンバランスの乱れにつながります。びまん性脱毛症の改善方法
びまん性脱毛症を発症したならば、病院へ相談することをおすすめします。専門医に頼れば、びまん性脱毛症は徐々に回復します。びまん性脱毛症が治るまでの期間は年齢や発症時期により異なりますが、早く症状に気づき、早く医師にかかればそのぶん早くなることも確かです。 びまん性脱毛症の改善は、主に「ホルモンバランスの乱れをどうやって戻すか」が課題となります。栄養摂取をきちんと行なう
無理なダイエットによってホルモンバランスが乱れたならば、食生活の改善でホルモンバランスを再び整えましょう。髪の成長に必要な栄養素は主にタンパク質、ビタミン、そしてミネラルです。タンパク質は髪を作るために必要ですし、亜鉛をはじめとするミネラルはタンパク質の代謝を助けます。ビタミンも代謝のサポートをするほか、ビタミンB6はホルモンバランスを整える効果があります。薄毛対策に効く食べ物はたくさんある!毎日の食事で食べるべきもの
睡眠をきちんと取る
睡眠時間も大事ですが、睡眠の質を意識すると、より大きな改善を期待できます。 「睡眠の質」とはノンレム睡眠時の眠りの深さを指します。疲労を回復して体調を整える「成長ホルモン」は、ノンレム睡眠の時に脳下垂体から多く分泌されます。ノンレム睡眠時に熟睡していれば成長ホルモンの分泌量も増えますから、朝に疲労感や眠気を感じることなくスッキリと起きられます。 睡眠は浅い眠りの「レム睡眠」と、深い眠りの「ノンレム睡眠」とを約90分ごとに、交互に繰り返しますが、くりかえすうちに、ノンレム睡眠も次第に眠りが浅くなっていきます。ですから、寝ついてから最初のノンレム睡眠でどれだけ熟睡できるか、が質の良い睡眠をとる鍵となります。 熟睡するためには体と心をリラックスさせ、休息を司る副交感神経を優位にさせましょう。交感神経が優位になっていると頭が冴えて寝つきにくくなり、眠りも浅くなりがちです。 また、人は体温が下がると眠くなるので、寝る60~90分前にお風呂に浸かって体を温めることで、のちにゆっくりと体温が下がって寝つきやすくなります。軽いストレッチを行なうのも、適度に体を温められるうえ、凝り固まった体をほぐしてリラックスできる効果も得られて有効です。 反対に「睡眠の質を悪くする行為」も覚えておきましょう。 寝る直前にスマートフォンやパソコン、テレビの画面を見るのは控えましょう。これらのモニタから発されるブルーライトは太陽光にも含まれている光です。画面を見続けることで脳が昼間だと錯覚して覚醒状態になり、寝つきが悪くなります。 また、寝る2~3時間前を過ぎたら、間食も含めて食事を摂るのは控えてください。食事をすると消化活動が続くため、せっかく寝ても胃腸は活動していて休めない、という事態を招きます。 寝室は明かりをつけっぱなしにしない、音のするものを使わない、などの途中で目覚めないための工夫も必要です。分娩後脱毛症の症状と改善策

分娩後脱毛症の原因
なぜ出産するとホルモンバランスが乱れるのでしょうか。それは妊娠時と出産時では、分泌されているホルモンの量が異なるからです。 女性は妊娠時、エストロゲンに加えてプロゲステロンという女性ホルモンの分泌量も増します。これらの2つには妊娠の準備を整え、胎児を健康に育てる役割があります。エストロゲンには髪を育てる作用もあるため、エストロゲンの分泌が多い妊娠期間中は髪がふだんよりも成長します。そのため、本来ならヘアサイクルの退行期や休止期を迎えるはずだった髪も成長期が持続します。 ですが、妊娠中に多かったエストロゲンは、出産後は元に戻ります。戻るだけなのですが相対的には減少するため、身体のホルモンバランスとしては乱れが生じますし、その影響でヘアサイクルも乱れます。今まではエストロゲンが多いために成長期だった髪も休止期に入り、急に抜け始めます。いつまで続くか産後の抜け毛 発生する原因と対処法を紹介
分娩後脱毛症の改善方法
分娩後脱毛症は、自然に回復します。健康に過ごしていれば乱れたホルモンバランスは自然に元に戻るからです。脱毛の症状は早ければ半年、長くても1年で治まります。ですからとくに対策は必要ありません。 ただ、育児や抜け毛の不安などのストレスが蓄積することでびまん性脱毛症に発展する恐れがあります。もし、1年経っても抜け毛が減らないのであれば病院に相談しましょう。シャンプーを低刺激のものに変える
分娩後脱毛症は一過性のものですが、その間エストロゲンの減少の影響で頭皮が弱ります。エストロゲンには頭皮の健康を維持する効果もあるので、出産後は頭皮のかゆみなどにも悩まされるかもしれません。かゆみを感じて頭を掻くと頭皮に傷がつき、炎症を起こすこともあります。そうなるとよりかゆみが悪化するほか毛根にもダメージが及ぶため、抜け毛につながります。 この問題をなんとかするためにも、シャンプーは低刺激なものを選びましょう。 シャンプーは洗浄力が強すぎると刺激も強くなります。出産前はとくに問題なく使えたシャンプーであっても、出産後に使うとかゆみを引き起こされることもあります。もしシャンプーをしてかゆみを感じるのであれば、洗浄成分が強すぎない、頭皮にやさしいシャンプーを使いましょう。洗浄成分がやさしいものだと、そのぶん刺激も弱くなります。 アミノ酸系シャンプーは頭皮の刺激が少ないことで知られています。牽引性脱毛症の症状と改善方法
牽引性脱毛症は髪を引っ張ることで起こる脱毛症です。ホルモンバランスなどの体質的な影響こそないものの、女性は男性よりも髪を長くしてまとめたり結んだりする人が多いため、男性よりも女性に発症が目立ちます。牽引性脱毛症の原因
牽引性脱毛症は髪が引っ張られ続けることで毛根に負担がかかり、その影響で毛根が弱ってしまう脱毛症です。たとえば、ポニーテールのようなゴムで髪をひとまとめにしている髪型をしている人や、エクステで髪をアレンジしている人は毛根部分に強い負担がかかっており、牽引性脱毛症になるリスクも高くなります。 また、ヘアアイロンを使い続けても同様に牽引性脱毛症のリスクは発生します。 結び方・束ね方によって抜け方が異なるのも牽引性脱毛症の特徴です。ひっつめ髪などの場合は生え際が後退する恐れがあり、お下げ髪の場合は分け目部分の髪の毛が抜けがちです。牽引性脱毛症の改善方法
髪を引っ張って負担をかける髪型をやめれば、毛根にかかる負担はなくなります。初期段階のうちに改めれば自然に治ることも多くあります。 ですが、数年同じ髪型を続けて毛根に負担をかけていたり、ホルモンバランスの乱れで頭皮の状態が悪かったりした場合、治療は長期にわたることがあります。 毛根が弱っているのが抜け毛の原因なので、育毛剤を使用して毛根に栄養を与えることで牽引性脱毛症の改善ができることがあります。 どうしても抜け毛が減らない場合は、病院で相談することをおすすめします。女性の抜け毛・脱毛症には早めの対策を
