抜け毛に関するお悩み
公開日:2019年5月31日
更新日:2019年5月31日

ストレスや食生活は抜け毛の原因になる?抜け毛の原因と対策を解説
「シャンプー時の抜け毛が増えた気がする」「枕に髪の毛が多くついている」といった髪の悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
髪は日々生まれ変わっているため、多少の抜け毛があるのは自然なことです。しかし、抜け毛が多い状態が続くと、薄毛が進行してしまいます。
抜け毛は、ストレスや食生活などのさまざまな要因によって増加します。抜け毛を防ぐためには、生活習慣を見直して早めに対策することが重要です。
この記事では、抜け毛の原因や対策法について解説します。
ヘアサイクルによって髪は自然に抜ける
髪には1本1本に寿命があり、日々新しく生まれ変わっています。古い髪の毛が抜けると、その場所からまた新しい髪が生えてきます。
健康な人でも、1日に60-100本程度の髪が抜けます。抜け毛があるのは自然なことであり、量が少なければ心配する必要はありません。
ヘアサイクルとは
髪の成長段階は、「成長期」「退行期」「休止期」の3つに大きく分かれます。そうした成長段階を経て髪が新しく生まれ変わるサイクルを「ヘアサイクル」と言います。
- 成長期
成長期は、髪が活発に成長する時期です。成長期の期間は3-6年程度で、ヘアサイクルのほとんどを成長期が占めています。
- 退行期
成長期が終わると退行期に入ります。退行期になると毛根が皮膚の表面に移動し、髪が抜ける準備に入ります。
退行期の期間は約2週間です。
- 休止期
退行期が終わると、休止期に入って髪の成長が完全に止まります。休止期の髪の毛は、洗髪時の刺激などで簡単に抜けてしまいます。
休止期は約3か月程度です。休止期が終わると、髪が抜けた箇所から新たな髪が生えてきて、また成長期が始まります。
ヘアサイクルが乱れると抜け毛が増える
ヘアサイクルが正常であれば、抜け毛があっても髪が薄くなることはありません。
しかし、ホルモンバランスの変化や不規則な生活でヘアサイクルが乱れると、髪の毛が細くなったり抜け毛が増えたりして薄毛の原因になります。
抜け毛を減らすためには、ヘアサイクルの乱れを防ぐ必要があります。
抜け毛が増える原因
ヘアサイクルの乱れによる抜け毛は、さまざまな原因によって起こります。
抜け毛の主な原因には、以下のようなものがあります。
ホルモンバランスの変化
ヘアサイクルには、ホルモンのはたらきが深く関係しています。ホルモンバランスが崩れると、ヘアサイクルが乱れて抜け毛が増えてしまいます。
- 薄毛に関係するホルモン:ジヒドロテストステロン
「ジヒドロテストステロン(DHT)」は、男性型脱毛症(AGA)を引き起こすホルモンです。
ジヒドロテストステロンにはヘアサイクルの成長期を短くする作用があり、分泌量が多くなると髪の毛が充分に成長する前に抜けてしまうため、髪が薄くなります。
- 薄毛に関係するホルモン:エストロゲン
エストロゲンは女性ホルモンの一種で、ヘアサイクルの成長期を延ばして髪を丈夫にする作用があります。加齢や生活習慣の乱れによってエストロゲンの分泌量が減少すると、ヘアサイクルが乱れて抜け毛が増えます。
食生活の乱れ
髪の形成には、「タンパク質」「ビタミン」「ミネラル」といった多くの栄養素が必要です。
偏った食事や極端なダイエットなどで栄養素が不足すると、髪の健康状態が悪化して抜け毛が増えてしまいます。
また、偏った食生活を続けるとホルモンの分泌異常が起こりやすくなり、ヘアサイクルが乱れて抜け毛の原因になります。
抜け毛を防ぐためには、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
睡眠不足
睡眠不足は、抜け毛が増える主要な原因のひとつです。
睡眠中には、髪の成長を促す成長ホルモンが多く分泌されます。睡眠が不足すると、この成長ホルモンの分泌量が減少して髪が成長しにくくなり、抜け毛の原因になります。
また、睡眠中には血管が広がって頭皮の血行が良くなりますが、睡眠が不足すると頭皮の血行不良が起こりやすくなります。これにより髪の健康状態が悪化してしまいます。
不適切な頭皮ケア
肌に合わないシャンプーを使ったり、頭皮ケアを怠ったりすることでも、頭皮の健康状態が悪化して抜け毛の原因になります。頭皮ケアを怠って毛穴に皮脂が溜まってしまうと、髪の成長が阻害されて抜け毛が増えるのです。
季節の変化
季節が変わると、気温や紫外線の量が変化して頭皮が受けるダメージに差が生まれます。特に夏は髪がダメージを受けやすく、その影響で秋ごろに抜け毛が増えるケースが多いです。
ストレス
ストレスは、抜け毛の主要な原因のひとつです。
強いストレスを感じると、血管が収縮して頭皮の血行が悪化します。その結果、髪を支える頭皮の筋肉が衰えて髪が抜けやすくなります。
また、ストレスを感じると活性酸素が体内で大量に発生しますが、活性酸素は非常に強い酸化力をもつ物質です。そのため、毛根や血管に酸化ストレスを与えて髪の健康状態を悪化させてしまいます。
喫煙や過度の飲酒
タバコやアルコールも、髪に悪影響を及ぼして抜け毛の原因になる要素です。
タバコに含まれているニコチンには、血管を収縮させる作用があります。また、タバコの煙に含まれている一酸化窒素は赤血球と結びつきやすく、酸素を運ぶ赤血球のはたらきを弱めてしまいます。その結果、毛根が酸欠状態になってヘアサイクルが乱れ、抜け毛の原因につながります。
また、アルコールを摂取すると、亜鉛の体外への排出が促進されます。亜鉛は、薄毛の原因となるジヒドロテストステロンの生成を抑える作用や、髪の成長を促進する作用があるミネラルです。
そのため、アルコールによって抜け毛予防に重要な亜鉛が減ってしまうと、抜け毛が増えてしまいます。過度な飲酒は控えるようにしましょう。
抜け毛の対策

以上のように、抜け毛は主に生活習慣の乱れによって増加しますので、抜け毛を防ぐためには生活習慣を改善することが何より大切です。
以下のような抜け毛対策を試してみましょう。
バランスの良い食事を摂る
偏った食事は、ヘアサイクルの乱れや髪の健康悪化の原因になります。
抜け毛を防ぐためには、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
特に髪に重要な栄養素として、髪の材料となる「タンパク質」や髪の形成や保護に必要な「ビタミン」、亜鉛・鉄・銅といった「ミネラル」は充分に摂取するようにしましょう。
普段の食事でビタミンやミネラルが不足しがちな場合は、手軽に摂取できるサプリメントを利用するのもひとつの手です。
頭皮ケアを行う
頭皮を健康に保つために、シャンプーや頭皮マッサージで頭皮をケアする方法も抜け毛に効果があります。
シャンプーは、あまり洗浄力の強いものを使うと頭皮に悪影響が及ぶため、頭皮にやさしい育毛シャンプーを使うことをおすすめします。
ストレスを解消する
ストレスは抜け毛の原因になるため、なるべくストレスを溜めないよう普段から注意しましょう。
軽い運動やストレッチを行うと、血行が良くなってリラックス効果が得られます。
充分な睡眠をとる
充分な睡眠をとることも抜け毛予防に重要です。
睡眠中に成長ホルモンが充分に分泌されると、髪が丈夫になって抜け毛が減ります。また、睡眠はストレス解消にも効果的です。
タバコや飲酒を控える
タバコや過度な飲酒は、髪に悪影響を及ぼすためなるべく控えるようにしましょう。
急にやめるとストレスになる場合は、徐々に量を減らしていくことをおすすめします。
抜け毛が気になったら早めに対策

髪はヘアサイクルによって日々生まれ変わっています。抜け毛があるのは自然なことですが、量が多い場合は早めに対策しましょう。
抜け毛の原因は人によってさまざまです。ただし多くの場合、生活習慣を見直すことで改善できます。
抜け毛が気になる人は、「食生活を見直す」「睡眠を充分にとる」などの対策を行って、抜け毛の増加を防ぎましょう。生活習慣を見直せば、頭皮を健康に保って抜け毛を抑えることができ、心身ともに充実するはずです。