ミノキシジル大学

公開日:2018年11月8日

更新日:2018年11月12日

「フィンペシア」って? ミノキシジルと併用すると効果がアップする?

「フィンペシア」って? ミノキシジルと併用すると効果がアップする?

フィンペシアとミノシジル? これって薄毛治療に効果があるの?

「フィンペシア」と「ミノキシジル」の効果やその併用についてご存知ですか?フィンペシアをきちんと知らない人のために、今回はフィンペシアの効果や副作用、入手方法などについて、掘り下げてご説明します。ミノキシジルとの関係や治療における使用法など、貴方の薄毛治療の知識にプラスになると思います。

    (このコラムのポイント)

  • フィンペシアって何
  • フィンペシアについて
  • ジェネリック医薬品とは
  • フィンペシアとミノキシジルの併用について

フィンペシアとミノキシジルは、併用すると効果がアップ?

薬の種類にもいろいろありますが、ここではフィンペシア(内服)とミノキシジル(外用薬)についてお話しします。

フィンペシアは、フィナステリド製剤「プロペシア」のジェネリック医薬品です。

ミノキシジル外用薬とプロペシア(MSD社が販売する、AGA治療に効果のある成分フィナステリドを使った薬)という組み合わせは、日本皮膚科学会の「男性型および女性男性型脱毛症診療ガイドライン2017年版(※1)」でも男性に対しては「推奨度A」(行うよう強く薦める)と評価されており、その効果もはっきりしています。

(※1参照 日本皮膚科学会「男性型および女性男性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」

決められた用法・用量をしっかり守って使用すれば、薄毛治療により高い効果が見られるでしょう。

ただし、注意しておいていただきたいこともあります。
このコラムの最後に、注意事項も記しておきます。
きちんと読んでくださいね。

フィンペシアって何?

フィンペシアというのは、AGA治療薬の1つです。インドのシプラ社が製造販売しています。
プロペシアのジェネリックだという考え方もありますし、プロペシアのコピー商品だという考え方もある薬です。

新薬(先発医薬品)には、「特許期間」が設けられています。
その薬をつくるために費やした膨大な費用や時間に対して、“利益を確保できる期間”というとわかりやすいかもしれません。
その特許期間中は、他の会社が同じ効能の薬をつくることを認められていません。
しかし、「その薬をつくる技術やデータは国民の財産」という考え方から、特許期間(概ね20年前後)が終了後は、他社が同じ効能の薬をつくって販売してもよいことになっています。
これが「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」というわけです。

新薬の製造を思えば、はるかに少ない研究費と短い期間で製品化できるので、製薬会社の費用負担は格段に少なくて済みます。それが価格に反映され、ジェネリック医薬品は先発医薬品より安く購入できるのです。

さて、プロペシアの国際特許期間は、出願された1994年から2014年です。
すでに切れているため、現在はファイザーや沢井製薬、武田テバファーマや東和薬品、クラシエ薬品やシオノケミカルなど、多くの製薬会社から販売されています。

しかし、フィンペシアは2014年よりももっと前から販売されていました。
上に述べた道理でいけば、それより前にはジェネリックは存在しないはずです。
それが現実的には存在していました。
これはどういうことでしょう。

それには、インドの製薬事情というのが関係してきます。
インドでは、2005年まで物質特許が認められていませんでした。国際特許が残っている医薬品でも、2005年以前から製造販売されていたものに関しては、その製薬メーカーに多少お金を払えば販売できたのです。

先発医薬品をつくったメーカーにしてみると理不尽な話ですが、ここにはさらにもう少し違う事情も加わります。

インドは経済大国でもあり、医療大国でもあります。決して後進国ではないのですが、国民の中での経済格差が大きく、貧しい層の人口も多く、高額な薬が買えない人も沢山います。

「同じ効き目の安い薬」が切実に必要とされているため、できるだけ多くの人が効率よく医療を受けられるように、このような施策がとられていました。
お国の事情というものですね。

そんな事情から、フィンペシアはプロペシアのジェネリックだという考えもあれば、コピー商品だという考え方もあるのです。
ただ、いずれにしても日本においては、厚生労働省の承認を受けたジェネリック医薬品という扱いにはなっていません。

フィンペシア/プロペシアのジェネリック医薬品の効果は?

先に開発された「先発医薬品」と、先発医薬品と同じ有効成分を使用して作られた「後発医薬品」。これらは全く同じなのでしょうか。

実は、ジェネリック医薬品は、有効成分は先発医薬品と同じであっても、各製薬メーカーが薬を製造する上での工程の違いや、製造方法の特許などが関係し、先発医薬品とジェネリック医薬品は、全く同じ薬というわけにはいきません。

ジェネリック医薬品を服用したことのある人なら、先発医薬品と色や形が少し違うと感じたことがあると思います。

後発医薬品といっても、きちんと厚労省に申請し、必要な試験をクリアしてから販売されているもので、薬の効能自体に遜色はありません。

ただ、開発にかかる費用が新薬とは格段に違います。それが価格に反映されているので、ジェネリック医薬品は先発医薬品に比べて格安に購入できます。

AGA治療薬のおさらいその1/「プロペシア」とは?

「プロペシア」というのは、医療成分「フィナステリド」が配合されたAGA治療薬です。
MSDが開発、製造販売しており、日本でも2005年に厚労省の承認を受けて販売されています。

フィナステリドという医療成分は、もともと前立腺の治療薬として開発されました。その際、副作用として認められた「男性型脱毛症の進行遅延」にその効果を転用して製品化されたのがプロペシアです。

「プロペシア」の効能=「フィナステリド」の効能になります。

フィナステリドというのは、ミノキシジル同様、AGA治療薬として認められた医療成分です。

AGAは、男性ホルモンの1つ「テストステロン」が、局所的に存在する5αリダクターゼと結合して、より活性化した男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)が産生されることが大きな原因です。

DHT(ジヒドロテストステロン)は毛乳頭細胞の、毛母細胞の働きをコントロールするシグナルを出す作用に影響を与えます。これにより、毛母細胞の活動が抑えられ、毛髪の発毛・成長が抑制、休止期状態になってしまうのです。

DHT(ジヒドロテストステロン)は、男性らしい体つきや機能にはプラスの働きをしますが、こと髪の毛に関してはマイナスの働きになってしまうのです。

フィナステリドは、5αリダクターゼの働きを阻害します。その結果、DHT(ジヒドロテストステロン)の産生も抑制することになり、脱毛を防止します。これがフィナステリドの薬効です。

AGA治療薬のおさらいその2/「ミノキシジル」とは?

ミノキシジルは、もともと高血圧症患者のための血圧降圧剤として使用されていました。使用者の中に、「毛が生えてきた」「毛が濃くなった」などの多毛症を訴える患者が多く、その副作用を転用して薄毛治療に使われるようになりました。

今や世界90ヶ国以上で承認され、広く使用されています。
日本でも、最初に認められたAGA治療薬で、ミノキシジルを知らずにAGA治療をしている人はいないはずです。

もともと高血圧症の治療薬だった経緯から想像がつくと思いますが、ミノキシジルには血管拡張作用があります。これが、血行を良くし、体の隅々にまで栄養分や酸素が届けられることが、頭皮環境を良くしていると考えられています。
また、それだけではなく、ミノキシジル自体が毛乳頭細胞を刺激し、休止期状態の毛母細胞を活性化させて発毛を促すことも、ミノキシジルの大きな薬効です。

厚労省から承認されているAGA治療薬には「ミノキシジル」「フィナステリド」「デュタステリド」の3つがありますが、発毛に直接働きかけるのはミノキシジルだけ。
だからミノキシジルは「唯一の発毛成分」とも言われます。

「毛が生えてきた」「毛が濃くなった」

フィンペシアの効果と副作用

フィンペシアはプロペシアのコピー商品というかジェネリックというか、微妙な立ち位置の薬ですが、その効果も副作用もプロペシアと同じ、と考えていいでしょう。

プロペシアが厚労省に承認される前に行われた臨床試験では、3年間の服用で98%の確率で薄毛・脱毛の進行が抑制されています。

そして効果があれば副作用もあるのが薬の定め。
プロペシアの場合、ED(勃起不全)、性欲低下、精液減少など男性機能の低下が報告されています。

しかしながら、公的文書で副作用と書かれているとはいえ、このあたりの症状については非常にデリケートな問題で、もともと男性は些細なことで性的不能(一時的な)になることも多く、いざそのような状態になったとして、それが本当にプロペシアの副作用なのか、それ以外の原因があるのかの判断が難しいところです。

また、プロペシアは、女性に対する有効性は認められていません。
むしろ、皮膚から吸収するため、破損した薬剤を妊娠中の女性が手にすると、胎内男児の男性器の形成発育に問題が生じる恐れがある、と言われているくらいです。
妊娠の可能性のある女性と妊婦、授乳中の女性の服用はできませんし、それ以外の女性も飲んでも効果はありません。
男性用の薄毛治療薬ということですね。

ミノキシジルの効果と副作用

ミノキシジルは、毛乳頭細胞を刺激し、毛母細胞の増殖を活性化させて発毛を促します。
発毛効果のある唯一の成分として、AGA治療をしている人にはとてもありがたい存在ですが、効果の大きい分、副作用もないとは言えません。

ミノキシジル外用薬(塗りミノ)の副作用

痒み、発疹、発赤などの皮膚症状

ミノキシジル内服薬(ミノタブ)の副作用

痒み、発疹などの皮膚症状に加え、むくみ、血圧低下、多毛、不整脈などの循環器系の症状

内服薬の副作用は、個人輸入などで服用したユーザーの口コミと、海外で流通している高血圧症治療薬での副作用情報です。

内服薬は心臓に疾患を負っている人や、腎機能障害の加療中で重度の障害がある人への使用は使用することができません。
腎機能障害の他程度も医師との確認が必要です。
また、肝機能についても加療中、あるいは既往歴のある人も医師との相談が必要になります。

服用した人の半数以上に心電図での異常が見られるなど、やや気になる副作用が見られるため、皮膚の症状が主である外用薬の方が、安心して使えると言えるでしょう。

フィンペシアとミノキシジル、併用できる?

フィンペシアの主成分はフィナステリドなので、ミノキシジルとは作用機序が違います。

フィナステリドで抜け毛を防止し、ミノキシジルで発毛を促進する、という守りの治療と攻めの治療を同時に行うため、効果は大いに期待できるところです。

また、併用することによる重篤な副作用も報告されていません。これは心強いですね。

しかし、これは副作用がないということではありません。特にフィンペシアは未承認薬なので、そういった情報が表に出にくいのです。

そして、未承認薬にはちょっと問題があります。
プロペシアのような承認されている薬は、その安全性において厚労省監督のもと、国内できちんと検証が行われており、チェックをクリアして市場に出てきます。
フィンペシアを製造しているインドのシプラ社はいい加減な会社ではありません。
むしろ、インドの製薬会社の中でも最大手の部類に入る規模で、フィンペシアだけでなく、たくさんの抗がん剤、糖尿病薬、心疾患薬などたくさんの医薬品を製造し、アメリカにも進出しているグローバル企業です。

心配なのは、フィンペシアの品質ではなく、日本で未承認だという事実です。
医師に処方された薬やドラッグストアなどで販売されているものを購入して使用した場合の副作用については、使用者は「医薬品副作用被害救済制度(※5)」という制度で守られますが、未承認薬についてはこの制度は適用されません。

万が一にも、重篤な副作用が起きたときを思うと、他の選択はないのかと思えます。

(※4 参照 医薬品副作用被害救済制度

プロペシアより価格がかなり安いことから、需要も高いフィンペシアですが、リスクを考えると、もろ手を挙げて賛成とはいえないのが難しいところです。
費用面だけで治療方法を選択してほしくはありませんが、経済も大事な問題です。
そのあたりはクリニックで相談してみるのがいいでしょう。医師が総合的に判断してくれると思います。

さて、ここまで敢えて説明を避けてきましたが、「フィンペシア(内服)とミノキシジル(内服)の併用」についての情報を求めている方もいらっしゃると思います。

これについては、基本的におススメできません。

しかし、併用することによって、通常でも起こり得る副作用が増加することに加えて、検証ができていない、更には入手した薬の品質や安全性についても確認ができない、というリスクもあります。

インターネットで購入して手元に届けば、服用するのは簡単です。
でも飲み込む前に少しでも脳裏に不安がよぎるのであれば、さまざまな角度から考えた安全や健康について、もう少しよく考えてもいいのではないかと思いますが。いかがでしょうか。

それぞれの特性をよく理解して使用しよう

それぞれの特性をよく理解して使用しよう

「フィンペシア」について、お分かりいただけましたか。
ミノキシジルとは作用するメカニズムが違うので、外用薬と併用しても問題はありません。
むしろ、併用したほうが薄毛治療にはプラスだと思われます。

ただし、フィンペシアは国内未承認薬です。
未承認薬を使用する際はいつもリスクが伴います。そのリスクの大きさをどう捉えるか、が使用するかしないかの分岐点だと思います。
リスクを理解して、自分に合った治療を選択してください。
フィンペシアやプロペシアについては以下の記事もよろしければご参考にお読みください。

また、ミノキシジルについて詳しい記事もございます。
併せてお読みいただければと思います。

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