ミノキシジル大学

公開日:2018年11月5日

更新日:2018年11月12日

発毛剤ミノキシジルを使用してあらわれる副作用の症状とその確率は?

発毛剤ミノキシジルを使用してあらわれる副作用の症状とその確率は?

ミノキシジルは内服薬と外用薬で副作用の症状も発現確率も違う!

「ミノキシジルの副作用とその確率は?」ひとくちに“ミノキシジルの副作用”と言っても、じつは内服薬と外用薬であらわれる症状も、その発現の確率もまったく違います。あふれかえるネット情報を正しく読み解いて、安心・安全なAGA治療を行う方法を解説します。

    (このコラムのポイント)

  • ミノキシジルの副作用の確率は?
  • ミノキシジル外用薬と内服薬について
  • リスクの多いミノキシジル内服薬
  • ミノキシジルの副作用の確率について
  • ネット情報を読み解く能力について

ミノキシジルで副作用が起こる確率は?

ミノキシジル外用薬の発毛効果には、日本皮膚科学会も「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」(※1)で、「推奨度A:行うことを強く勧める」と高評価を与えています。一方、効果の発現には少し時間がかかり、4〜6か月を要します。

AGA(男性型脱毛症)治療薬は、風邪薬や頭痛薬のようにごく限られた期間だけ使用する薬とは違って、長期間にわたって使用することが前提です。そこで気になるのは、副作用のこと。ミノキシジルを使用して、副作用は出ないのでしょうか。もし、副作用があるとして、それはどんな症状で、どれくらいに確率で副作用があらわれるのでしょうか?

これからミノキシジルを使用する人も、すでにミノキシジルを使用している人も気になる、「ミノキシジルの副作用とその確率」について解説します。

(※1 参照|日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」

ミノキシジルの副作用の確率を知る前に/“塗りミノ”と“ミノタブ”

ところで、みなさんはミノキシジルには、外用薬(塗り薬)と内服薬(飲み薬)があることをご存じですか?

「塗り薬でも、飲み薬でも、同じ薬だったら効き目も副作用も同じでしょ?」

と、思っているとしたら、それはまちがい!
ミノキシジルは外用薬と内服薬で、適応症も副作用も違います。

<ミノキシジル外用薬の特徴>

  • 適応症:男性型脱毛症(AGA)
  • 略称:塗りミノ
  • 米国・日本などで「発毛剤」として承認
  • おもな副作用:発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、ふけ、使用部位の熱感。頭痛、気が遠くなる。めまい。胸の痛み、心拍が速くなる。原因のわからない急激な体重増加、手足のむくみ。

<ミノキシジル内服薬の特徴>

  • 適応症:高血圧症
  • 略称:ミノタブ(ミノキシジル・タブレット)
  • 米国などで「高血圧症治療薬」として承認。
  • おもな副作用:多毛。浮腫、体液滞留。頻脈、息切れ、呼吸困難。めまい、立ちくらみ。心電図の異常。胃腸障害。

“塗りミノ”ことミノキシジル外用薬は、日本の厚生労働省にも承認された発毛剤ですが、“ミノタブ”ことミノキシジル内服薬は、もとは高血圧症の薬として海外で承認されている薬です。

そのため、ミノキシジル外用薬には皮膚への副作用、ミノキシジル内服薬は血圧を下げる効果に起因する副作用が発現するのが特徴です。

ミノキシジルの副作用の確率と、「リスク・ベネフィット・バランス」

リスク・ベネフィット・バランス

「リスク・ベネフィット・バランス」とは、ある薬を使用した際に得られるベネフィット(利益=効果)と、その薬で生じるリスク(副作用)を秤にかけたときのバランスのことです。

たとえば、抗がん剤は副作用が強いものが多いことが知られています。使用するたびに耐えられないくらいの全身のだるさや強い吐き気に襲われたり、体中の毛が抜けてしまったり、日常生活を送ることさえ困難になるほどの副作用(リスク)が出ます。しかし、得られるベネフィット、つまり「がん細胞の増殖を抑制する」メリットの方が大きいから、大きなリスクをともないながらも抗がん剤の使用を選択するのです。

ミノキシジル内服薬のベネフィット・バランスとリスク

では、ミノキシジル内服薬の場合は?
ミノキシジル内服薬は、高血圧症を改善するための降圧剤として使われる医薬品ですので、それに関わる副作用が出るのが特徴です。現在は副作用の少ない他の降圧剤が多数開発されているため、高血圧症の治療に用いる場合でも、ほかの高血圧症薬でコントロールできない場合の最終選択薬として用いられています。

つまり、降圧剤としては他の薬の方がリスク・ベネフィット・バランスが優れていたため、現在は発毛の効果を利用し、AGA・薄毛治療の薬としての使われることが多くなった、というわけです。

ミノキシジルについては、以下の記事にも詳しく書かれています。



よろしければ、合わせてお読みください。


ミノキシジルの副作用の確率と、「リスク・ベネフィット・バランス」

ミノキシジルの副作用の確率

さて、ミノキシジル外用薬の副作用についてはすでに述べましたが、その副作用がどの程度の確率で発現するのか、詳しく見てみましょう。

ミノキシジル外用薬の副作用発現率

ミノキシジル外用薬(5%製剤)の製造販売後に行われた大規模な調査結果によると、ミノキシジル外用薬を使用した3,072人のうち271人(8.82%)の人になんらかの副作用が確認できました。そのうちのおもな症状について、下記の表に示しました。


<ミノキシジル外用薬(5%製剤)のおもな副作用> N=3,072

症状

発現率 [%]

◎一般・全身障害および投与部位の状態

6.25

   掻痒感(かゆみ)

4.00

   発疹

1.40

   紅斑

1.01

◎皮膚・皮下組織障害

2.28

   頭部粃糠疹(フケ)

1.07

   接触皮膚炎

1.04


ミノキシジル外用薬の再審査報告書より(2013.12.26)

症状別に見ると、もっとも多いのがミノキシジル外用薬を塗った部位の「掻痒感(かゆみ)」で4.00%の確率で発症していることがわかります。つづいて、「発疹=1.40%」、「紅斑(赤くなること)=1.01%」となります。 また、「頭部粃糠疹(フケ)=1.07%」「接触皮膚炎=1.04%」など、皮膚や皮下組織への副作用も見られます(同一の人が複数の副作用を訴えた場合もあると推測されます)。
これら以外の副作用が発症する確率は、1%以下でした。

ミノキシジル内服薬の副作用発現率

つぎに、ミノキシジル内服薬の添付文書からも、発症する確率が明記された副作用をピックアップしてみましょう。

<ミノキシジル内服薬のおもな副作用>

症状

発現率 [%]

心電図の異常

60

心嚢炎

10以上

多毛

10以上

浮腫

7


ミノキシジル内服薬は、その副作用で体液が滞留することが知られています。心嚢炎や浮腫も、体液滞留が原因と考えられていて、ミノキシジル内服薬の添付文書には、体液の滞留を予防するために、利尿剤を併用することが必要だと書かれています。

「多毛」は、10%以上の確率であらわれる副作用の1つです。この「多毛」という副作用を薬効として製剤化されたのが、ミノキシジル外用薬であることはご存じの通りです。

さて、ここで忘れてはいけない事実を1つ。
ここに示したミノキシジル内服薬の副作用の確率は、あくまでも「高血圧症治療薬」として服用した場合のデータです。、「ミノキシジル内服薬を発毛剤として使用した場合の副作用の発症確率」というデータはありません。しかし、ミノキシジルの発毛効果については多くの国で注目されている事実ですので、今後研究が進み、さまざまな働きが解明されれば、発毛治療薬としてもっと手軽に利用できる医薬品になることでしょう。

ミノキシジルタブレット服用による副作用などの情報は以下の記事にも詳しく書かれています。

よろしければ、こちらもお読みください。

ミノキシジルの副作用の確率をネットでサーチ

その情報は信用できる? ネット情報は注意が必要!

ミノキシジル内服薬が、まだ研究段階であることは前述の通りです。したがって、ミノキシジル内服薬で発毛効果が得られる確率なども、医学的な調査は行われていません。

しかし、みなさんはきっと、こんな情報を目にしたことがあるはずです。
「AGAにはミノキシジル内服薬(ミノタブ)が効果的」
「ミノキシジル外用薬(塗りミノ)よりも、ミノキシジル内服薬(ミノタブ)の方がバッチリ効く!」
「海外製のミノキシジル内服薬(ミノタブ)の方が、安くてよく効く」

こうした情報のなかには、個人の経験をもとに事実が語られているものも、もちろんあるでしょう。ではそれが、医学的に信頼できる記事かというと、その根拠を見つけることができません。
間違った情報に踊らされて、効果のはっきりしない治療法にお金と時間をつぎ込むことなどありませんように。
そのためには、あなたのリテラシー、つまり情報を読み解く能力を養うことが第一ですね。

ミノキシジル、副作用、確率、、、情報に迷ったり悩むなら専門家へ!

とはいうものの、ネットにあふれかえる情報のどれが正しくて、どれが眉唾なのか、専門家でもなければ即座に判断するのは難しいもの。

悩んだり迷ったりするなら、その時は信頼できるAGA専門クリニックの医師や薬剤師を頼りにしてください。冒頭にも書きましたが、AGA治療は、長期間にわたって続けることが大前提です。信頼できる医師や薬剤師とともに、長期的な視野に立ったAGA治療を心がけましょう。

ミノキシジルの副作用の確率をネットでサーチ/その情報は信用できる? ネット情報は注意が必要!

【まとめ】

日本で唯一、発毛効果が承認されているミノキシジル。その副作用と発現率について、ご理解いただけたでしょうか。

ミノキシジル内服薬は、まだ研究段階なため、発毛剤としての医学的データがそろっていません。ミノキシジル外用薬の方は、豊富な臨床データもある、厚生労働省の承認を受けた一般用医薬品です。

薬は正しく使ってこそ、正しい効果が得られるものです。焦らず、慌てず、ミノキシジルと末永くつきあっていきましょう。

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