ミノキシジル大学ミノキシジル大学

ミノキシジル大学

公開日: 2018年7月18日

更新日: 2018年7月20日

AGA治療薬「ミノキシジル」の気になるさまざまな副作用とその対策について

AGA治療薬「ミノキシジル」の気になるさまざまな副作用とその対策について





「ミノキシジルで副作用はでるのか?」国内で唯一、発毛効果が認められている「ミノキシジル」。しかし、報告されている副作用のなかには、命に関わる重篤な状態に陥ることも。ここでは、ミノキシジルの副作用の症状と、その原因と対策について解説します。

ミノキシジルの副作用について、正しく知って、正しく対策を

ミノキシジルの副作用について聞いたことがありますか? ミノキシジルは、AGA治療薬の中でも唯一発毛効果がある成分として注目を集め、その効果は医学的にも証明されています。しかし、やはりきになるのは副作用。ミノキシジルには内服薬(飲み薬)と外用薬(塗り薬)がありますが、それぞれ副作用の症状も違います。ここでは、ミノキシジルで引き起こされる副作用について、その症状と原因、対策を解説します。

(このコラムのポイント)
  • ミノキシジルとは
  • ミノキシジルの作用、効果について
  • ミノキシジルの副作用、内服薬、外用薬の違いについて
  • ミノキシジルの副作用/皮膚、循環器系、腎臓、肝臓、むくみ、体毛、心臓などへの影響
  • ミノキシジルの副作用を感じたら/対処と対策について

「ミノキシジル」の副作用と発毛効果

ミノキシジルはAGA(男性型脱毛症)治療薬として長年注目を集め続けており、その発毛効果は医学的にも証明されています。しかし、AGA治療薬は、風邪薬や頭痛薬のようなごく短期間の使用で終わることはありません。ミノキシジルの効果も、長期間使用してはじめて実感できるものです。だからこそ、副作用について正しく理解しておくことが必要でしょう。

さて、そんなミノキシジルの副作用について、どれくらいご存知ですか?
そもそも副作用はあるのでしょうか。それとも、副作用はないのでないのでしょうか。

結論から言うと、ミノキシジルに副作用はあります。
ときには、発毛効果を実感しながらも、その副作用のために泣く泣くミノキシジルの使用を中断する方もいるようです。

しかし、ミノキシジルを使用したすべての方に、副作用が出るわけではありません。また、使用方法を間違っているために現れた症状や、使用開始初期に現れる初期脱毛(休止期脱毛)を副作用と勘違いしている場合もあるようです。正しい知識を身につけて使用方法を改善し、頭皮環境を整えることで、副作用や不快な状態を改善できる場合も少なくありません。

ここではミノキシジルの副作用について解説するとともに、ミノキシジルと長く付き合う方法を解説します。

ミノキシジルの副作用をもっと詳しく/むくみ・体重増加、腎臓への影響

ミノキシジルの副作用について知る前に/ミノキシジルってなに?

発毛効果、育毛効果が注目されている「ミノキシジル」は、発毛剤としては現在、国内で唯一承認されている成分の名称です。

日本皮膚科学会が発表した「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」によると、さまざまな治療法を5段階で評価した中で、「ミノキシジル外用」は最も評価が高く、「推奨度A:行うよう強く勧める」に分類されました。(※1)
この評価は、「AGAの治療法として、ミノキシジル外用薬(塗り薬)を積極的に使用すること」に、学会としてお墨付きを与えているものです。

様々な成分を医学的、科学的に調査研究してまとめられた論文を対象とし、審査した上での評価ですので、ミノキシジル外用薬に関しては、規定通りの用法用量であれば
安心してお使いいただけるのではないでしょうか。

ところで、このミノキシジルは、本来、発毛剤として開発されたものではありません。
ミノキシジルのもともとの薬効は血圧を下げる「降圧剤」です。
1979年に米国で高血圧症の治療薬(経口降圧剤)として承認を受け、製造・販売が始まったのが、医療成分「ミノキシジル」の始まりです。

このミノキシジル(内服薬)は臨床試験においていくつかの副作用も確認され、そのなかの1つが「多毛」でした。つまりミノキシジル(内服薬)を長期間服用すると、頭髪や体毛が濃くなるというのです。

この発毛・育毛効果に注目した製薬会社が製品開発を行い、1988年に米国で外用発毛薬として承認を受けました。これが発毛剤「ミノキシジル」の誕生です。
日本でも1999年に、外用発毛剤(塗り薬)として一般用医薬品の承認を受けています。

現在日本国内の薬局、ドラッグストアなどで購入ができるのは、塗るタイプのミノキシジル外用薬だけです。 薬剤師の指導を受けてからでないと購入できない一般用医療品(OTC薬品)ですが、効果はお墨付きな上に、病院を受診しなくても購入ができるため、入手しやすく、継続使用もしやすいのは利点ではないでしょうか。
(※1参照|日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版)

ミノキシジルは本当に発毛効果があるの?/ミノキシジルの効果について
ところで、ミノキシジルには、どの程度の発毛効果が期待できるのでしょうか。そして、どれくらいの期間使用すれば、その効果は現れてくるのでしょうか。

ミノキシジル5%製剤(塗り薬)を長期間(52週)投与した結果を、医師が「著明改善」「中等度改善」「軽度改善」「不変」「悪化」の5段階で評価した臨床データがあります。 このデータによると、以下のような結果が出ています。

ミノキシジル5%外用薬の投与結果(52週)

  • 投与後4週間後から、被験者の4.1%に「軽度改善」が認められた。
  • 8週間後には12.2%、12週間後で59.2%に「軽度改善」があった。
  • 16週間後からは、約1割(10.4%)の被験者に「中等度改善」が現れはじめた。
  • 24週間後には、「著明改善」も認められるようになり、「軽度改善」「中等度改善」もあわせると9割以上(91.7%)になった。
  • 40週間後には、あわせて97.9%の被験者に何らかの効果があった。

ここで注目すべきは、このデータは“使用者の感想”なだけではなく、医師が客観的に評価したものであるということです。

このように、ミノキシジル外用薬(塗り薬)は、使用開始の12週間後頃からじわじわと効果が現れはじめ、24週間後以降は、「軽度改善」よりも「中等度改善」の割合が高くなって行くことがわかります。

つまり、ミノキシジルの効果は投与してからすぐに出るのではなく、長く継続して投与することで、徐々に効果が出てくるタイプの薬剤ということですね。

ほかの研究論文でも、ミノキシジルの効果を判定するには、少なくとも6か月から1年間は使用を続ける必要があると指摘されています。一日でも早く発毛を実感したい方にとっては、まさに一日千秋の思いかもしれませんが、効果が現れるまで焦らずに、じっくりと付き合うことが大切なようです。

ミノキシジル外用薬の効果についての詳しい記事「塗るタイプのミノキシジル、通称「塗りミノ」の効果とは?」も、併せてお読みください。
ミノキシジルは本当に発毛効果があるの?/ミノキシジルの効果について

ミノキシジルの副作用、外用薬と内服薬での出方の違いについて

ミノキシジルはこうした発毛効果が認められている反面、いくつかの副作用も報告されています。
前述の日本皮膚科学会のガイドラインには、ミノキシジル外用薬(塗り薬)の「有害事象」として、下記の症状が挙げられています。

ミノキシジル外用薬(塗り薬)の「有害事象」

  • 掻痒(そうよう)=かゆみ
  • 紅斑(こうはん)=皮膚が赤くなること
  • 落屑(らくせつ)=フケが出ること
  • 毛包炎
  • 接触皮膚炎
  • 顔面の多毛

また、ミノキシジル外用薬(5%製剤)の説明書では、下記の症状が現れる場合があるとの注意書きがあります。

ミノキシジル外用薬(5%製剤)で起こり得る症状

  • 皮膚:頭皮の発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、ふけ、使用部位の熱感等
  • 精神神経系:頭痛、気が遠くなる、めまい
  • 循環器:胸の痛み、心拍が速くなる
  • 代謝系:原因のわからない急激な体重増加、手足のむくみ

ミノキシジル外用薬での副作用のほとんどは皮膚症状で、頭痛、めまい、動悸、むくみなどもあるにはあるのですが、さほど深刻な状態に陥るような症状ではないことがおわかりいただけるかと思います。

ところで、日本ではミノキシジル外用薬(塗り薬)しか承認されていませんが、前述のように、米国では内服薬(飲み薬)のミノキシジルも製品化されています。

この内服薬タイプのミノキシジルは、日本では厚生労働省の承認がされていないため、外用薬のように気軽に薬局やドラッグストアで購入することができません。そのため、個人輸入、あるいは個人輸入代行業者などを通じて購入する人もいるようです。

ミノキシジル外用薬(塗り薬)が「塗りミノ」と呼ばれるのに対し、内服薬(飲み薬)タイプのミノキシジルは、ミノキシジル・タブレット(錠剤)を略して「ミノタブ」とも呼ばれます。
このミノタブ(内服薬)では、おもに下記のような副作用が報告されています。

ミノキシジル内服薬(ミノタブ)の副作用

  • 全身の多毛
  • 血圧の低下
  • 心拍数の増加、動悸、息切れ
  • 手足のむくみ
  • めまい、ふらつき
  • 頭痛
  • 胃腸障害
  • 心筋障害
  • 心タンポナーゼ=心臓と心臓を覆う外膜の間に、液体や気体が溜まり、心臓が動けなくなること。早急に処置をしないと命に関わる。

ミノキシジル外用薬(塗り薬)に比べて、ミノタブ(内服薬)の副作用は全身に症状が現れ、なかには重篤な症状もあることがわかります。

日本でミノキシジル内服薬(飲み薬)が承認されないのは、期待すべき作用より、こうした副作用が問題であるため、といわれています。

また、米国などではミノキシジル内服薬(飲み薬)が製造・販売されているものの、それは高血圧症の治療薬(降圧剤)としてのみ認められているもので、発毛剤として承認されている国はいまのところありません。

日本皮膚科学会のガイドラインでも、「ミノキシジルの内服」は、5段階で最低の「推奨度D:行うべきでない」との評価です。したがって、AGA治療にミノタブ(内服薬)を利用する場合には自己判断ではなく、AGAクリニックの医師や薬剤師などの指導の下で使用すべきでしょう。

それでは、ミノキシジルの副作用について、もう少し詳しく考察していきましょう。

ミノキシジルの副作用をもっと詳しく/かゆみ、ほてりなど頭皮の症状
ミノキシジル外用薬(塗り薬)による副作用で最も多いのが、掻痒(そうよう)感、つまり“かゆみ”です。

ある調査では、ミノキシジル外用薬(5%製剤)の長期使用者の4%が掻痒感を訴えています。100人のうち4人は、かゆみに悩まされているのですね。

ではなぜ、ミノキシジル外用薬(塗り薬)の使用でかゆみが出るのでしょうか。それは、いくつかの原因が考えられます。

まず1つ、血流増加によって出るかゆみ。

前述のように、ミノキシジルは降圧剤として開発されたのですが、それはミノキシジルを服用することで血管が拡張され、その結果として血圧が下がるという仕組みです。
この血管を拡張する作用こそが、ミノキシジルの特徴なのです。

ミノキシジルを頭皮に塗ると、皮膚から吸収されたミノキシジルが、頭皮付近の血管を拡張させます。この頭皮付近の血管、とくに頭髪をつくる毛母細胞、毛乳頭細胞への血流改善が、発毛を促進する理由の1つだといわれています。

しかし、血流がよくなったことで、かゆみやほてりがおきることがあります。
たとえば冬の寒い時期に、体が冷え切った状態で温かいお風呂に入ると、全身がムズムズして、かゆくなったりすることがあります。それと同じ現象です。

とくに抜け毛や薄毛が気になる人の多くは、頭皮の血行が悪くなっていることが少なくありません。そのためミノキシジルで血行が改善すると、ムズムズとかゆくなるのです。つまり、ミノキシジルを頭皮に塗ってかゆみを感じるのは、血流がよくなった結果でもあるのです。

また、使用頻度や使用量を間違えている時にもあり得ます。

発毛効果を急ぐあまり、決められた用法用量より多く塗ったり、頻度を増やすなどの、過剰な使い方をする場合が当てはまりますが、「過ぎたるは及ばざるがごとし」。多くすれば効果が良く出る、というものではありません。
過剰使用をすれば、副作用としてかゆみや発疹・発色などの症状が出てしまうこともあります。添付書類にある正しい使用量と使用頻度を確認し、きちんと守って使うようにしましょう。

もう1つの理由、過敏症状やアレルギー。

ミノキシジル自体は、かゆみ、アレルギーを起こす成分ではないといわれています。しかし、ミノキシジルの成分が水に溶けにくいため、ミノキシジルの外用薬にはミノキシジルだけでなく、グリセリンやエタノール(アルコール)などの溶剤も使用しています。
肌が弱いと、こういった溶剤や添加物で過敏症状やアレルギー症状をおこし、発疹や発赤、かゆみなどが表れることがあるかもしれません。

アルコール過敏症やアルコールアレルギーの方、アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患の既往のある方の他、肌が過敏な方も注意が必要でしょう。
ミノキシジル外用薬(塗り薬)の使用でかゆみやほてりが出てしまったと時は、すぐにその部分を洗い流すようにしましょう。強くこする、掻きむしるなどは厳禁です。また、なるべく早めに皮膚科やAGA専門クリニックを受診して、かゆみやほてりの原因と対策についての指導を受けるようにしてください。

ミノキシジルで出る副作用「かゆみ」についての記事「ミノキシジルでかゆみが! その原因と対策は?」にも詳しく書かれていますので、そちらもお読みください。

ミノキシジルの副作用をもっと詳しく/かゆみ、ほてりなど頭皮の症状

ミノキシジルの副作用をもっと詳しく/頭痛・めまい、動悸、血圧降下

ミノキシジルには、血管を拡張する働きがあります。前述のように、ミノキシジルは血管(動脈)を拡張し、その結果として血圧が下がります。

たとえば、庭に水をまくホースを思い浮かべてください。
ホースの先をぎゅっと抑えて内径を細くすると、ホースから出る水の勢いがよくなります。
逆にホースを抑える力を緩め、太さを戻すと、水が出る勢いは弱くなります。
このように、管の中を流れる液体を押し出す力が一定の場合、管の内径が細いほど水流は強くなり、内径が太いと流れも弱くなります。
ミノキシジル服用→血管拡張→血圧降下という変化が、体内で起きたわけですね。
この作用を利用して、高血圧症の治療薬(降圧剤)として開発されました。
しかし、この一連の作用によって引き起こされる副作用には、頭痛やめまい、動悸、血圧降下など、循環器系の症状があります。

頭痛

片頭痛(偏頭痛)・緊張型頭痛・群発頭痛など、頭痛には種類がありますが、その中でもミノキシジルが引き起す多くの頭痛は片頭痛(偏頭痛)と言われています。

片頭痛(偏頭痛)は、脳の血管が拡張して、頭部の「三叉(さんさ)神経」を刺激し、その刺激で炎症物質が発生、さらに血管を拡張して片頭痛(偏頭痛)を引き起こすといわれています。
頭の片側、あるいは両側のこめかみから目のあたりが、脈を打つようにズキンズキンと痛むのが特徴です。また、同様の作用からめまいを引き起こす場合もあると考えられます。

動悸

1999年11月に厚生労働省がリリースした「医薬品等安全性情報 No.157」には、「ミノキシジルと動悸・胸痛等について」という項目があります。
ここでは、薬局など通じて寄せられた「ミノキシジル外用薬(塗り薬)を使用しておきた、動悸や胸痛などの報告」をとりあげ、使用者への注意喚起の必要性が書かれています。

また、一方ではミノキシジルと循環器系の副作用との関係性については「明らかになっておらず、動悸や胸痛の原因がミノキシジルであると特定することも困難である」と述べています。
ある研究データでは、ミノキシジル外用薬(塗り薬)の使用で動悸を訴えた人の割合は0.2%程度のようです。

つまり、
・動悸などの症状を訴える人はいる
・しかし、ミノキシジルが原因かどうかはよくわかっていない
・なので、使用する場合は注意が必要
ということのようですね。

これらの副作用の症状は、ミノキシジル内服薬(飲み薬)だけでなくミノキシジル外用薬(塗り薬)でも起きますが、ミノキシジル内服薬(飲み薬)でとくに注意が必要なのは血圧低下です。
先にも述べましたが、ミノキシジルは本来、高血圧症の治療薬(降圧剤)として開発されたもので、医薬品として承認している米国などでも、高血圧症の治療薬として認められているのであり、発毛剤としてではありません。つまり、ミノキシジル内服薬(飲み薬)を服用した場合の血圧低下は、副作用ではなく、主作用です。

ですので、血圧が低めの方は、ミノキシジル内服薬(飲み薬)の使用には注意が必要です。また、高血圧症のために治療中の方は、別の高血圧症治療薬を医師から処方されて服用している可能性があります。その場合は、ミノキシジル内服薬(飲み薬)を併用することで、必要以上に血圧を下げてしまう可能性があります。主治医やかかりつけ各局の薬剤師などと、必ず相談をしてください。

ミノキシジルでおこる頭痛についての記事「ミノキシジルを使うと頭痛が起こる? 頭痛が起きたらどうすれば?」にも詳しく書かれていますので、よろしければ併せてお読みください。

ミノキシジルの副作用をもっと詳しく/むくみ・体重増加、腎臓への影響
ミノキシジルは、腎臓に副作用を与えるのでしょうか。

腎臓はソラマメのような形をした握り拳くらいの大きさの臓器で、腰のあたりに左右対称に2個あります。その腎臓はどんな働きをしているのでしょうか。

<腎臓の主な働き>

・老廃物や余分な水分などをろ過・排泄する
・体液量やイオンバランスの調節をする
・血圧を適切にコントロールする
・エリスロポエチン(造血ホルモン)を分泌して、骨髄で赤血球が作られるようにする
・ビタミンDを活性化して、カルシウムをの吸収を促し、骨を丈夫にする

では、ミノキシジルは腎臓に悪影響を与えないのでしょうか。

FDA(アメリカ食品医薬局)は、ミノキシジル内服薬(飲み薬)によって腎臓に負担がかかり、悪影響を及ぼす可能性があると指摘しています。

また、詳しくは後述しますが、腎機能障害の人がミノキシジル内服薬(飲み薬)を服用した場合には、心タンポナーデや心不全を発症する危険性が指摘されています。

ミノキシジル外用薬(塗り薬)でも、腎臓に影響をおよぼす可能性が考えられるとされているので、透析治療中の方はもちろん、腎臓の病気で治療中の人や既往症のある人は、主治医やかかりつけ各局の薬剤師とよく相談をする必要があるでしょう。

また、ミノキシジルの副作用として“むくみ”がありますが、これは腎機能の低下によって利尿作用が低下することで起こると考えられます。このむくみと連動して体重が増加することもあるのです。

ミノキシジルの副作用でおこるむくみについての記事「ミノキシジルの副作用でむくむってホント?」にも、詳しいことが書かれています。こちらもお読みください。
ミノキシジルの副作用をもっと詳しく/むくみ・体重増加、腎臓への影響

ミノキシジルの副作用をもっと詳しく/肝臓への影響

では次に、ミノキシジルの肝臓への副作用について見ていきましょう。

肝臓は上腹部の右側にあり、人体の中ではもっとも大きな臓器です。

<肝臓の持つ3つの役割>

・人体に必要なタンパクの合成・栄養の貯蔵。 ・有害物質の解毒・分解。 ・食物の消化に必要な胆汁の合成・分泌。

肝臓は「沈黙の臓器」ともいわれますが、これは肝臓の予備能力が高いために、なんらかの原因でダメージを受けても自覚症状が現れにくく、知らないうちに病状が悪化してしまうことが多いからです。

さて、ミノキシジルは肝臓にどのような影響を与えるのでしょうか。
上記のように、肝臓では体外から入ってきた物質の解毒・分解が行われます。多くの薬物と同じように、ミノキシジルも肝臓で代謝されるので、肝臓に負荷をかけているのは事実です。しかし、ミノキシジルの使用で、肝機能障害を引き起こしたという明確な因果関係は確認されていません。とくにミノキシジル外用薬(塗り薬)の場合は、ほとんど心配する必要なないでしょう。

ただし、ミノキシジル内服薬(飲み薬)の場合、重度の肝機能障害のある人への投与は“禁忌(きんき)”、軽度および中程度の肝機能障害の人の場合は投薬量を減らして調整する必要があるとされています。
禁忌とは、ある医薬品を使うことで病状が悪化したり、 重篤な副作用が起こりやすくなったり、薬の効果が弱まるなどの可能性が高いため、使用しないこと。つまり、重度の肝機能障害の人は、ミノキシジル内服薬(飲み薬)を服用してはいけないのです。

軽度および中程度の肝機能障害の人は、主治医やかかりつけ薬局の薬剤師の指導を受けながら使用すべきでしょう。

肝臓とミノキシジルについては「ミノキシジルの服用は肝臓に負担をかける? そもそも薬と肝臓の関係は」の記事にも詳しく書かれています。ご興味のある方は、こちらも併せてお読みください。

ミノキシジル内服薬(飲み薬)の副作用/体毛の変化・胎児への影響
前述の通り、ミノキシジルは高血圧症の治療薬として投与され、内服薬(飲み薬)の副作用に多毛症が報告されたことがきっかけで、発毛剤のミノキシジル外用薬(塗り薬)が開発されました。

ここで注意しなければならないのは、ミノキシジル内服薬(飲み薬)の使用で表れる副作用の多毛は、毛髪だけでなく、全身の体毛が増えるということです。
ミノキシジル内服薬(飲み薬)の使用で多毛の症状が現れるのは、
・こめかみやもみあげ
・眉と眉の間などの顔面
・背中、腕、脚など
となっています。

女性の場合にとっては、やや嬉しくない部位への多毛もあるかもしれません。
AGA治療でミノキシジル内服薬(飲み薬)を使用する場合は、発毛を促したい部分(頭部)以外の体毛へも影響が出ることをよく理解したうえで服用すべきでしょう。
とくに女性の場合には、それなりの注意、ケアが必要かもしれません。

また、多毛症は、赤ちゃんにも現れる可能性が指摘されています。
妊娠中にミノキシジルを投与すると、生まれてくる赤ちゃんが新生児多毛症(neonatal hypertrichosis)になる場合がある、という報告があります。ミノキシジル内服薬(飲み薬)LONITEN(Pharmacia & Upjohn社/主成分はミノキシジル)の添付文書には、「妊娠中や避妊を受けていない妊娠の可能性のある女性にはお勧めできない」と明記されています。

妊娠中や妊娠の可能性のある女性は、ミノキシジル内服薬(飲み薬)を使用すべきではありませんね。

また、授乳中の女性の場合も、内服薬タイプのミノキシジルは母乳中に移行することがわかっています。つまり、お母さんが服用したミノキシジル内服薬(飲み薬)を、母乳を通じて赤ちゃんもミノキシジル成分を摂取してしまうことになるのです。
具体的な影響は指摘されていませんが、授乳中あるいは出産間近の女性は、胎児および乳幼児へのミノキシジル内服薬(飲み薬)の服用は充分に注意する必要があるでしょう。

ミノキシジル内服薬(飲み薬)の重篤な副作用/心筋障害・心タンポナーデ
ミノキシジル内服薬(飲み薬)で現れる重篤な副作用の1つに、心筋障害や心タンポナーデなどの心疾患があります。

ミノキシジル内服薬(飲み薬)LONITENの添付文書にも、心筋梗塞の既往歴のある人にはミノキシジル内服薬(飲み薬)を投与してはいけないと書かれています。

心タンポナーデとは、心臓と心臓を覆う外心膜の間に、血液などの体液が大量に溜まり、心臓が動けなくなる症状のことで、早急に処置をしないと命に関わることもあります。

さらに、「因果関係の証拠はないが」と前置きしながらも、ミノキシジル内服薬(飲み薬)の服用と心膜炎との関連も指摘されています。

いずれにしても、循環器系の病気で治療を受けている人、あるいは既往症のある人は、ミノキシジル内服薬(飲み薬)の服用には充分な注意が必要です。必ず主治医やかかりつけ薬局の薬剤師の指導の下で、ミノキシジル内服薬(飲み薬)を使用するかどうかを決めるべきでしょう。

「ミノキシジルの副作用かな?」と思ったら
ミノキシジルを使用していて、もしも副作用かなと思われる症状が出た場合はどうすればいいのでしょうか。 まずは、ミノキシジルの使用をいったん止めてみましょう。ほとんどの副作用は、ミノキシジルの使用を中止すると、数日で症状が改善されます。

また、副作用の症状に応じた診療科を受診することをおすすめします。その際には、使用していたミノキシジルを持参して、医師にどのような使用法をしていたかを正しく伝えることも重要です。

そのうえで、今後のAGA治療をどのように行うのか、ミノキシジルの使用を続けるのか、あるいは別の医薬品に切り替えるのかなどを、AGAクリニックの医師や薬剤師とよく相談をすることが大切です。
「ミノキシジルの副作用かな?」と思ったら

【まとめ】

唯一発毛効果が認められているミノキシジル。その正しい使用法とその効果について、ご理解いただけたでしょうか。
ミノキシジルの副作用は、外用薬(塗り薬)と内服薬(飲み薬)とで違います。また、既往症や体質によっても、注意すべき副作用は異なります。副作用が心配なときには、必ずAGAクリニックや薬剤師に相談をしましょう。
薬は正しく使ってこそ、期待される効果が得られます。焦らず、慌てず、ミノキシジルと末永くつきあっていきましょう。

ミノキシジルについての記事「AGA治療薬「ミノキシジル」とは?」にも、詳しく書かれています。よろしければそちらもお読みください。

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