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ミノキシジル大学

公開日: 2018年7月3日

更新日: 2018年7月3日

ミノキシジルの副作用で動悸が起こる?その場合の対策は?

ミノキシジルの副作用で動悸が起こる?その場合の対策は?

「動悸」はミノキシジルの副作用の1つです。国内で唯一、発毛効果が認められ、日本皮膚科学会のガイドラインでもAGA治療として高い評価を受けているミノキシジル。ここではミノキシジルで動悸が引き起こされる原因と、ミノキシジルの正しい使用法について解説します。

動悸などの副作用を心配せずにミノキシジルでAGA治療をする方法

ミノキシジルの副作用でも、とくに気になるワード「動悸」。ミノキシジルを使用すると動悸が起きるといわれていますが、それは本当なのでしょうか。そして、どれくらいの頻度で現れるのでしょうか。ミノキシジルで動悸が引き起こされる原因と、動悸などの副作用を心配せずに発毛を促す、ミノキシジルの使用法について考えてみましょう。

  • ミノキシジルで動悸(副作用)が起こるって本当なのか?
  • ミノキシジルと動悸の副作用を知る前に/ミノキシジルってなに?
  • 気になるミノキシジルの効果と副作用について
  • なぜミノキシジルで動悸(副作用)が起きるのか?
  • AGA治療内服薬のザガーロやプロペシアでは動悸の副作用が起きないのか?
  • ミノキシジルを使うなら、動悸などの副作用の少ない外用薬が安心

ミノキシジルで動悸(副作用)が起こるって本当なの?

昨今、AGA(男性型脱毛症)の治療薬として、なにかと注目を集めている「ミノキシジル」。発毛効果が期待できる反面、長期間にわたる投薬で、心配なのは副作用の有無。頭髪のフサフサが戻ってきたけど、その代償として寿命を縮めてしまった…なんてことになったら本末転倒。副作用のこともちゃんと理解したうえで、ミノキシジルとつきあっていきたいものです。

その副作用のなかでも、とくに気になるワードは「動悸(どうき)」。

「え!? ミノキシジルを使用すると心臓がバクバクしちゃうの? ヤバくない?」と、不安に思う方も少なくないはず。

ミノキシジルを使うと、本当に動悸が起きるのでしょうか。それはどんな使い方をすると起きるのか、動悸の起きやすい人とそうでない人がいるのか、動悸が起きた場合はどうすればいいのか、この記事ではミノキシジルと動悸の関係について説明します。

ミノキシジルと動悸の副作用を知る前に/ミノキシジルってなに?

ところで、そもそも「ミノキシジル」とは何かご存じでしょうか。ミノキシジルとは、発毛剤として国内で唯一認可されている成分の名称です。

日本皮膚科学会は、脱毛症治療に関するガイドラインを作成しています。「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」(※1)ではさまざまな治療法の推奨度を5段階で評価していますが、「ミノキシジル外用」は最も評価の高い「A:行うよう強く勧める」に分類しています。つまり、AGAの治療に、ミノキシジルを外用薬(塗り薬)として用いることを、強く勧めているのです。

しかし、このミノキシジルは、本来、発毛剤・育毛剤として開発されたものではありませんでした。ミノキシジルには降圧効果があり、1979年に米国で高血圧治療薬(経口降圧剤)として承認を受けました。一方、その臨床試験でいくつかの副作用も確認されていましたが、「多毛」もその副作用の1つでした。つまりミノキシジルを長期間服用すると、頭髪や体毛が濃くなるというのです。

この発毛・育毛に注目して、製薬会社が製品開発を行い、1988年に米国で外用発毛剤の承認を受けました。日本でも1999年に、外用発毛剤(塗り薬)として一般用医薬品の承認を受けています。

ミノキシジルについては、「AGA治療薬「ミノキシジル」とは? 」のページにも詳しく書かれていますので、合わせてご覧ください。

(※1 参照 「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」

気になるミノキシジルの効果と副作用について

ミノキシジル5%製剤(塗り薬)を長期投与した結果を、医師が「著明改善」「中等度改善」「軽度改善」「不変」「悪化」の5段階で評価した臨床データによると以下のような結果が出ています。

  • 投与後4週間後から被験者の4.1%に「軽度改善」が認められた。
  • 8週間後には12.2%、12週間後で59.2%に「軽度改善」があった。
  • 16週間後からは約1割の被験者に「中等度改善」が現れはじめた。
  • 24週間後には、「著明改善」も認められるようになり、「軽度改善」「中等度改善」もあわせると91.7%になった。
  • 40週間後にはあわせて97.9%の被験者に何らかの効果があった。

また、24週間以降は、「軽度改善」よりも「中等度改善」の割合が高くなっています。つまり、長く継続的に投与することで、より高い改善度が期待できるということですね。

ミノキシジルはこうした発毛効果が認められている反面、いくつかの副作用も報告されています。

日本皮膚科学会のガイドラインによると、ミノキシジル外用薬の「有害事象」として、掻痒(そうよう)、紅斑(こうはん)、落屑(らくせつ)、毛包炎、接触皮膚炎、顔面の多毛などを挙げています。「掻痒」とはかゆみのこと、「紅斑」は皮膚が赤くなること、「落屑」とはフケが出ることです。

一方、内服ミノキシジルでは、血圧の低下、心拍数の増加、息切れ、動悸、むくみ、めまい、頭痛、吐き気、嘔吐、催奇形性、白血球減少症、血小板減少症、心筋障害、心タンポナーゼ(※2)などの副作用が確認されています。

外用ミノキシジルに比べて、内服ミノキシジルの副作用は全身に症状が現れ、なかには重篤な症状もあることがわかります。

ちなみに、外用ミノキシジルは日本でもAGA治療薬として承認されていますが、内服ミノキシジルは日本では承認されていないため、国内では製造・販売されていません。また、米国などでは内服ミノキシジルが製造・販売されているものの、それは高血圧治療薬としてのみ認められているもので、発毛剤としての使用が承認されている国はいまのところありません。

内服ミノキシジルが発毛剤として認可されないのは、こうした副作用があるからといわれています。

日本皮膚科学会のガイドラインでも、「ミノキシジルの内服」は、5段階で最低の「推奨度D:行うべきでない」との評価です。

(※2 心タンポナーゼ 心臓と心臓を覆う外膜の間に、液体や気体が溜まり、心臓が動けなくなること。早急に処置をしないと命に関わる。)

気になるミノキシジルの効果と副作用について

ミノキシジルの副作用で動悸はなぜ起きるのか?

ミノキシジルを内服すると、なぜ動悸が起きるのでしょうか。

前述のように、ミノキシジルはもともと降圧剤として開発された薬剤でした。

ミノキシジルを服用すると、体内の血管が拡張され、その結果血圧が下がります。

たとえば、ホースで庭に水をまいているようすを思い浮かべてください。ホースの先を少しつまんで内径を細くすると、ホースから飛び出す水の勢いもよくなります。逆にホースをつまむ力を緩めて太さを戻すと、水の勢いも緩くなります。

このように、液体を押し出す力が一定の場合、液体の流れる管の内径が細いほど水流は強くなり、内径が太いと流れも弱くなります。

ミノキシジル服用→血管拡張→血圧降下という変化が、体内で起きたわけです。このとき、血圧が下がることで体内の酸素が不足し、それを補うために心拍数が上がり、動悸が起こるのではないかといわれています。

1999年11月に厚生労働省がリリースした「医薬品等安全性情報 No.157」(※3)には、「ミノキシジルと動悸・胸痛等について」という項目がありました。ここでは、外用ミノキシジルを使用した際に動悸や胸痛などを経験したという報告が薬局などを通じて寄せられていて、使用者に注意喚起が必要だと述べられています。

一方で、ミノキシジルと循環器系の副作用との関係性については明らかになっていないため、動悸や胸痛の原因がミノキシジルであると特定することも困難であると述べています。ある研究データでは、外用ミノキシジルの使用で動悸を訴えた人の割合は0.2%程度のようです。

つまり、動悸などの症状を訴える人もいるけれど、ミノキシジルが原因かどうかはよくわかっていないので、使用する場合は注意しながら使いましょう、ということですね。

(※3 参照|独立行政法人医薬品医療機器総合機構「医薬品等安全性情報 No.157」

AGA治療内服薬のザガーロやプロペシアでは動悸の副作用は起きない

内服タイプのAGA治療薬には、「ザガーロ(デュタステリドを主成分とする治療薬。GSK社から発売)」や「プロペシア(フィナステリドを主成分とする治療薬。MSD社から販売)」というものもあります。

ザガーロは、AGAの原因の1つである「DHT(ジヒドロテストステロン)」という男性ホルモンの産生を阻害して、ヘアサイクルを正常に近づけて脱毛の予防と進行遅延の効果があります。プロペシアは、前立腺肥大症の治療薬の脱毛予防・進行遅延効果に注目してAGA治療薬として製品化されたもので、これもDHTの生産を抑止するものです。

つまり、ザガーロやプロペシアは、ミノキシジルとは作用機序(薬がなんらかの効果を生体におよぼす仕組み)が異なるため、動悸などの副作用はありません。

AGA治療薬はすべて動悸などの副作用があるわけではなく、その種類によってことなるのですね。

ミノキシジルを使うなら、動悸などの副作用の少ない外用薬が安心

ミノキシジルと動悸の関係について述べてきましたが、発毛剤として日本でも承認されている外用ミノキシジルの場合は、その使用によって動悸を引き起こすことはごくまれです。

一方、内服ミノキシジルの場合は、薬効が全身に行き渡るため、血管や心臓への負荷も大きく、動悸などの症状が現れることが少なくありません。AGA治療薬として認可されていない内服ミノキシジル。服用することには、大きなリスクを伴うことを忘れてはいけないようです。

なお、ミノキシジルを外用薬(塗り薬)として使用する場合でも、心臓などの循環器に持病がある場合は、やはり医師と相談しながら使用する方がよいでしょう。

ミノキシジルを使うなら、動悸などの副作用の少ない外用薬が安心

【まとめ】

日本で唯一発毛効果が承認されている塗り薬・ミノキシジル。その薬効と副作用である動悸と、正しい使用法と効果について、ご理解いただけたでしょうか。

ミノキシジルの使用で引き起こされる副作用、とくに動悸は、内服ミノキシジルではリスクがあるものの、外用ミノキシジルではあまり心配する必要もないようです。

ミノキシジルを使うなら、焦らず、慌てず、末永くです。永く付き合う発毛治療のためには、安全で確実な選択をしていきましょう。

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