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by RAICA

ミノキシジル大学

公開日: 2018年9月7日

更新日: 2018年9月23日

ミノキシジルを活性化する「硫酸転移酵素」は、「カッコンエキス」で増加する!?

ミノキシジルを活性化する「硫酸転移酵素」は、「カッコンエキス」で増加する!?

  • 「カッコンエキス」が、発毛に重要な「硫酸転移酵素」を活性化する?
  • 発毛のメカニズムとヘアサイクルについて
  • ミノキシジルの発毛メカニズムについて
  • ミノキシジルの「硫酸化」について
  • 「硫酸転移酵素」について
  • 「カッコンエキス」について

「カッコンエキス」が、発毛に重要な「硫酸転移酵素」を活性化する!?

AGA(男性型脱毛症)治療の最前線で、いま注目されているキーワードをご存じですか? もっとも注目されているキーワードの1つ、それが「硫酸転移酵素(りゅうさんてんいこうそ)」です。

分子生物学を専攻した人はともかく、高校の生物の教科書でも見覚えのない単語ですね。

じつは、この「硫酸転移酵素」の働きが、ミノキシジルによるAGA治療の効果を大きく左右しているといいます。

つまり、
“硫酸転移酵素がよく働いている人”はミノキシジルの効果が上がりやすく、
“硫酸転移酵素の働きが悪い人”はミノキシジルの効果が上がりにくい

皮膚内でこのような違いがある、というのです。

では、その硫酸転移酵素がよく働くようにするにはどうすればいいのでしょうか?

そこに登場するもう1つのキーワードが、「カッコンエキス」です。

こちらはどこかで聞いたことがある言葉…。

さて、「硫酸転移酵素」がどんな働きをして発毛を促すのか? そして、そこに「カッコンエキス」がどのように関わってくるのか?
ちょっと難しい話かもしれませんが、最後まで読んでいただけば、あなたのAGA治療法をより効果的に変革できるはずです。

発毛のメカニズムとヘアサイクルについて

「硫酸転移酵素」や「カッコンエキス」について知る前に、まず、発毛の仕組みについておさらいをしておきましょう。

毛髪には、ヘアサイクル(毛周期)という成長のリズムがあります。

<ヘアサイクル(毛周期)>

  • 成長期:毛母細胞が増殖して、毛髪をつくっている時期(2〜6年)
  • 退行期:成長が不活発になって、退縮する時期(2〜3週間)
  • 休止期:成長が完全に止まって、脱毛する時期(3〜4か月)

ヒトも動物も、「成長期」→「退行期」→「休止期」→「成長期」というサイクルを繰り返しますが、一般的な動物はこのヘアサイクルが同調しているので、一斉に、あるいは波状に毛が生え替わります。しかし、ヒトの毛髪は、1本1本がそれぞれのヘアサイクルを持っています。そのため、毎日50〜100本程度の抜け毛があっても、頭髪全体では85%くらいが成長期にあるといわれ、全体としてはフサフサした状態を保っています。

また、「毛髪の長さ」と「毛包の大きさ」は成長期の長さにほぼ比例していて、「毛髪の太さ」は「毛包の大きさ」に比例しています。つまり、成長期が長ければ、毛髪は長く、太くなりますが、ヘアサイクルが乱れて成長期が短くなると、毛髪は短く、細いまま退行期へと移行してしまいます。

AGAになると、成長期が極端に短くなり、休止期から成長期へと移行せずに、毛包がミニチュア化してしまい、発毛しなくなるのです。

ミノキシジルの発毛のメカニズムについて

では、発毛剤「ミノキシジル」は、どのような作用で発毛を促すのでしょうか?
ミノキシジルの発毛作用として、次の仮説が唱えられています。

<ミノキシジルの発毛のメカニズム>
1)血管拡張による毛包・毛母細胞の血流改善
2)毛乳頭細胞への直接作用による発毛
      2-1:毛母細胞・毛乳頭細胞の増殖促進
      2-2:「休止期」の毛母細胞を「成長期」へと移行させる
      2-3:「成長期」の期間の延長

ミノキシジルには、「血管(動脈)拡張作用」があることが知られています。その血管拡張によって毛乳頭細胞への血流が改善され、その結果、育毛・発毛が促進される、というのが(1)の学説です。

かつては、この「血流改善説」が主流でしたが、近年の研究では、「血流改善では発毛しない」ことがわかってきました。

一方、しだいに解き明かされてきたのが、ミノキシジルの(2)の作用です。
さまざまな動物実験や培養器などによる「in vitro(人為的に作られた環境の中での)実験」によって、ミノキシジルが毛乳頭細胞に直接働きかけているらしいことが解明されてきたのです。

ミノキシジルの発毛のメカニズムについて

ミノキシジルは「硫酸化」することで活性化する!

ミノキシジルについてもう1つ明らかになったのは、「ミノキシジルは、そのままでは充分に効果を発揮できない」ということです。

「硫酸化」によって変化する物質の働き ミノキシジルは、生体内の酵素の働きによって「硫酸ミノキシジル」に変化します。

「硫酸」は、中学の理科でも登場する、聞き覚えのある物質ですね。
硫酸の化学式は「H2SO4」。そして、硫酸イオンは「SO42-」でした。

この硫酸イオンが、ある物質と結合することを「硫酸化」といいます。
たとえば、生体内に入ってきた物質が「硫酸化」すると、水に溶けやすくなり、尿として排出されやすくなります。このように、物質が硫酸化することによって、生体内での働きが変化するのです。

ミノキシジルの「硫酸化」で大きく変わる発毛効果 では、ミノキシジルが硫酸化すると、どうなるのでしょうか?
最近の研究では、硫酸ミノキシジルの発毛効果は、ミノキシジルに比べて14倍も高いことがわかってきました。なんと、14倍とは驚きです!
ミノキシジルは、生体内で硫酸ミノキシジルに変化することで活性化して、より発毛効果を上げるのです。

この、ミノキシジルを硫酸化させる酵素を「硫酸転移酵素」と呼びます。

硫酸転移酵素は、肝臓や血小板、表皮細胞などに存在しています。
つまり、ミノキシジル外用薬を頭皮に塗ると、表皮細胞の硫酸転移酵素の働きで硫酸ミノキシジルに変化して活性化し、毛乳頭細胞に有効に働きかけます。一方、ミノキシジル内服薬では、主に肝臓の硫酸転移酵素によっても硫酸化が起きていると考えられます。

ミノキシジルが「効く人」と「効かない人」がいる?/「硫酸転移酵素」の活性が効果を左右する?

では、ミノキシジルの効果が現れにくい人には、ミノキシジルが硫酸ミノキシジルに変化しにくいなんらかの要素があるのでしょうか?

そのことも、最近の研究で明らかになってきました。

ミノキシジル外用薬で「ミノキシジルが効く人」と「ミノキシジルが効かない人」にグループ分けをして、毛包の硫酸転移酵素の活性化との関係を調べてみました。
すると、「ミノキシジルが効かない人」のほとんどは、毛包の硫酸転移酵素の活性が低く、逆に、「ミノキシジルが効く人」のグループは、硫酸転移酵素の活性が高いことが確認されました。

いままでもミノキシジルの効果に個人差があることがわかっていましたが、その差は、どうも頭皮の硫酸転移酵素の量に関係があるようなのです。

ということは、頭皮の硫酸転移酵素を増やす方法がわかれば、ミノキシジル外用薬がより多くに人に、より効果的に使用できるようになるということではないでしょうか?

「カッコン(葛根)エキス」が硫酸転移酵素を増やす!?

では、どうやって硫酸転移酵素を増やせばよいのでしょうか?
これが研究者たちの長年の課題でしたが、その問題に対する回答が、少しずつ明らかになりつつあるようです。

その1つが「カッコンエキス」です。

葛根から抽出された成分「カッコンエキス」
「カッコン(葛根)」とは、クズ(葛)という植物の根を乾燥させた生薬(しょうやく)のことです。
風邪などに効果のある漢方薬「葛根湯(カッコントウ)」の名前を聞いたことのある方も多いと思いますが、葛根湯は「桂枝湯(ケイシトウ)」という漢方薬に、この葛根と麻黄(マオウ)をブレンドしたもののことです。

クズは、日本にも自生するマメ科のつる性植物で、秋の七草の1つでもあります。
根にはデンプン質を多く含んでいて、そのデンプンを精製したものが「葛粉(くずこ)」。和菓子の葛餅や葛切りは、この葛粉からつくられています。

「カッコンエキス」とは、この葛の根、つまり「カッコン」から抽出された成分です。
カッコンエキスには保湿作用があることがわかっていて、最近は、カッコンエキスを配合した化粧品やスキンケア商品も多く販売されています。

「カッコンエキス」と「硫酸転移酵素」と「ミノキシジル」
さて、そのカッコンエキスを、培養したヒト表皮細胞に添加する実験を行ったところ、硫酸転移酵素遺伝子の発現が増強することがわかりました。つまり、カッコンエキスを頭皮に塗布すると、表皮の硫酸転移酵素が増える可能性があるということです。

カッコンエキスを表皮細胞に

硫酸転移酵素遺伝子の発現

表皮の硫酸転移酵素が増加

硫酸転移酵素の働きで、ミノキシジルが硫酸ミノキシジルに

ミノキシジルの発毛効果が高まる

カッコンエキスが直接発毛を促すわけではなく、また、カッコンエキスが直接ミノキシジルと反応するわけではありません。が、風が吹けば桶屋が儲かる的ドミノ効果で、「カッコンエキスは、ミノキシジルでのAGA治療をサポートする」ことが期待できそうです。

ミノキシジル外用薬の発毛効果を促進するにはカッコンエキスを

ミノキシジル外用薬は、使用者の約98%になんらかの発毛効果をもたらすという研究結果があります。しかし、発毛効果が弱かったり、効果が現れるまでに他の人よりも時間がかかるなど、ミノキシジルの恩恵を受けにくい人がいることも事実です。

しかし、なんらかの方法で、頭皮にカッコンエキスを与えることができれば、ミノキシジル外用薬の効果が薄かった人にも、より多くの発毛が期待できるのかもしれません。

カッコンエキスが配合されたシャンプーがありますが、こうした製品とミノキシジル外用薬を併用することで、頭皮の硫酸転移酵素活性が高まり、より多くの発毛につながるかもしれません。

AGA治療に関しては、日々、新たな研究が進められています。世界中の新しい情報をキャッチして、それを正しく理解して実践するのはなかなかたいへんなことです。

最新情報に常に接している、AGA専門クリニックの医師や薬剤師などのコーチングを受けながらAGA治療を行うと、より効果的な発毛が期待できるでしょう。

ミノキシジル外用薬の発毛効果を促進するにはカッコンエキスを

【まとめ】

ミノキシジルを、より活性化した硫酸ミノキシジルに変化させる「硫酸転移酵素」の働きについて、ご理解いただけたでしょうか。そして、「カッコンエキス」が、その「硫酸転移酵素」の遺伝子発現を促す可能性について、おわかりいただけたと思います。

AGA治療は、研究開発によって常に新しく進化していきます。ミノキシジル外用薬の効果を十二分に発揮させるためにも、AGA専門クリニックの医師や薬剤師と連携を取りながら、進めることが大切ですね。

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