フケに関するお悩み フケに関するお悩み

フケに関するお悩み

公開日:2018年7月20日

更新日:2019年2月6日

フケの治し方は合ってる?乾性・脂性フケの原因から考える予防対策

フケの治し方は合ってる?乾性・脂性フケの原因から考える予防対策

フケが気になるからといって1日に何度もシャンプーをしたり、洗浄力の高いシャンプーに変えたりするのは考え物です。フケの原因によっては、シャンプーのせいでますますフケが増える恐れがあるからです。

フケの治し方が間違っていると、良かれと思って行なっていたフケ対策がかえって逆効果になります。それを防ぐためには正しい知識が必要です。そこでフケの特徴や原因によって対処法を選ぶことの重要性、そして具体的なフケ対処法・予防方法についてご紹介します。

■フケの正体とは

skin

髪や服につくフケは、ただの汚れではなく頭皮の表面から剥がれ落ちた垢のようなものです。
皮膚の内側では絶えず新しい細胞が作られており、古い細胞が押し出されて新しいものに入れ替わることで良好な状態が維持されます。

出典:渡辺靖 「皮膚の基礎科学」繊維製品消費科学 19 巻 5 号 p. 176-181(1978 年)

古くなった皮膚の表面が剥がれ落ちて、新しい皮膚が押し上げられるまでの流れを新陳代謝といい、これが正常に行なわれている限りは皮膚の表面からは古い皮膚がフケとなって剥がれ落ちます。

つまりフケが出ること自体は身体の仕組みで必然的に起こるものですし、ごく自然なことです。ただし、フケがふだんよりあからさまに量が増えた、という場合は注意しなければいけません。

フケの量は新陳代謝のサイクルによって常に一定に保たれていますが、そのバランスが崩れると炎症やかゆみなど、さまざまな頭皮トラブルを引き起こす恐れがあります。

■フケ対策の前に原因を突き止めよう

ブラシ

具体的なフケ対策を始める前に、どのような原因でフケが増加しているのかを正しく把握する必要があります。フケは2種類に大別できます。2種類のフケのそれぞれについて簡単に解説しましょう。

フケには乾性フケと脂性フケの2種類がある

パラパラとした白い粉のようなフケを「乾性フケ」と言い、べたべたと油っぽく、乾性フケと比べると少し黄色みがかった見た目のものは「脂性フケ」と言います。乾性フケは衣服の肩などに落ちやすいのですが、脂性フケは頭皮や髪にこびりつきやすく、頭皮を掻いたときに爪の間に溜まるのが特徴です。

さらに詳しくフケの状態を見極めたい人は、次の記事で紹介しているチェックリストを参考にしましょう。

乾性フケが出る原因

乾性フケが出る主な原因は頭皮の乾燥です。頭皮が乾燥する原因はいくつか考えられますが、空気の乾燥や誤ったヘアケア、体質的な問題が主に関わっています。ふだんは問題のない人でも、冬場などの乾燥した季節だけフケが目立つことがあります。

脂性フケが出る原因

脂性肌フケが出る主な原因は過剰な皮脂の分泌です。皮脂が多く出る理由には、頭皮が不潔な状態であることや、雑菌の活動が異常であること、成長期や皮脂を多く分泌する体質であることが考えられます。

また乾性フケと同様に頭皮の乾燥が根本的な原因になっている場合もあるので、原因を正しく把握する必要があります。

フケの種類が異なっていても原因が異なるとは限らない

フケの種類ごとに大まかな原因を説明しましたが、フケの種類が違うからといって原因が異なるとは限りません。たとえば脂性フケは皮脂の出すぎで発生するので頭皮の乾燥とは無縁と思われがちですが、実際は理由がつながっています。

頭皮の乾燥が皮脂の過剰分泌を招く

頭皮は皮脂が不足したときに乾燥しがちですが、頭皮の皮脂不足に陥ると身体がそれを補おうとして通常より多くの皮脂を分泌します。そうして分泌された皮脂が原因で皮脂が余った状態になり、脂性フケが出る、というケースもあります。

つまり、頭皮の皮脂不足が原因で乾燥して乾性フケが出ることもあれば、皮脂不足が原因で皮脂が過剰分泌され、脂性フケが出るということもあります。

フケに関係する頭皮の乾燥は、季節的な要因によって引き起こされることもあります。こちらの記事でフケと季節の関係性を紹介しています。ぜひ、参考にしてください。

ストレスは脂性フケと乾性フケの両方の原因になる

ストレスによって分泌されるコルチゾールというストレスホルモンには、皮脂の分泌を促すはたらきがあるので脂性フケを招きます。

また、ストレスによって神経が興奮すると睡眠不足を招き、頭皮の新陳代謝(ターンオーバー)を乱すため、頭皮の乾燥の原因になります。

つまりストレスが原因であっても、脂性フケと乾性フケのどちらも出る可能性があるのです。

このように乾性フケと脂性フケの原因が全く異なるとは一概に言い切れません。フケの種類を判別するだけでは対策を選ぶ決め手に欠けるので、種類を見極めた上で根本的な原因を突き止めるという姿勢が必要です。

■ひどいフケへの対処法

フケの症状に悩んでいる人は以下の対策を参考に治し方を考えましょう。

頭皮の皮脂量にあったシャンプーを使う

脂性フケが出る人は過剰に分泌されている皮脂をしっかり洗い落とす必要があり、乾性フケが出る人は乾燥を予防することが大切です。皮脂量に合わせてシャンプーを選び、フケの対処をしましょう。

雑菌の繁殖を抑える成分の入った薬用シャンプーであれば、フケやかゆみの原因菌も減らせるために、症状を抑えられます。

皮脂バランスを整える

上記のようなシャンプーを使っても皮脂の過剰分泌や頭皮の乾燥が治まらない場合は、以下の方法で皮脂バランスを整えましょう。

クレンジングオイルで過剰な皮脂を洗い流す

朝にシャンプーをしても夕方に髪がべたつくような場合は古い皮脂が毛穴に溜まって、正常な皮脂の分泌が妨げられている可能性があります。

クレンジングオイルを使えば毛穴に溜まっている皮脂を落とし、皮脂のバランスを整えることができます。

クレンジングオイルの詳しい使い方や効果、注意点については以下の記事で詳しく解説しています。

保湿用ローションで頭皮の乾燥を防ぐ

暖房や冷房の当たりすぎや、季節による空気の乾燥が原因で頭皮の乾燥が治まらない場合があります。その場合は保湿用ローションを用いて頭皮の乾燥を防ぎましょう。

 

治療薬を使う

脂漏性皮膚炎や重度のアトピー性皮膚炎など、深刻な頭皮トラブルが原因でフケが出ている場合は皮膚科でこれらの症状を治療する必要があります。専門医の指示に従って治療薬を使い、フケの対策をしましょう。

脂性フケに効果的な治療薬

脂性フケの症状が出る脂漏性皮膚炎はマラセチア菌の繁殖によって起こります。そのためマラセチア菌の繁殖を抑えられる抗真菌薬(ケトコナゾールクリーム)が効果的です。

出典:清佳浩、中林淳浩 「脂漏性皮膚炎」日本医真菌学会雑誌 40 巻 2 号 p. 73-77(1999 年)

乾性フケに効果的な治療薬

乾性フケの症状が出る重度のアトピー性皮膚炎に効果的な治療薬は、炎症を抑える効果があるステロイド外用薬とタクロリムス軟膏です。ステロイドは症状の重さや部位に応じてウィーク~ストロンゲストと使い分けができるため、副作用が生じにくい利点があります。

タクロリムス軟膏はステロイドとは違う作用の仕方で炎症を抑える薬で、ステロイドでは効果が薄いアトピー性皮膚炎に対しても効果が見込めます。

出典:日本皮膚科学会 「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2016 年版

なお、フケに関連する脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎、粃糠性脱毛症に使われる治療薬について、より詳しくは以下の記事で解説しています。

■フケを予防するには

フケを予防する一番の方法は頭皮の健康を維持することです。とくに日頃の食生活やシャンプー、紫外線対策や睡眠、頭皮ケアなどの生活習慣に注目しましょう。

フケ対策その1:食生活を改善する

頭皮の健康を維持するには食事から必要な栄養素を摂ることが最も肝心です。とくに皮膚の健康を保つにはビタミンAやビタミンB群などが必須ですし、紫外線や乾燥から頭皮を守るにはビタミンEやビタミンCのはたらきが欠かせません。

その他にもさまざまな栄養素を幅広く摂る必要がありますが、ビタミン類はとくに不足しがちな栄養素なので、積極的に摂ることを心がけましょう。

なお、頭皮の健康を維持するために必要なビタミンについては以下の記事でより詳しく解説しています。


また、頭皮を健康にするには規則正しい食生活を送ることが理想ですが、日頃の食生活を一新するのは容易ではありません。偏りがちな食生活に心当たりのある人は、栄養補助サプリメントの活用もおすすめします。

なお、サプリメントが向いている人の特徴や、サプリメントを飲む上での注意点などについては、以下の記事で詳しく解説しています。

フケ対策その2:シャンプーの頻度や洗浄力を見直す

フケを効果的に予防するには、常日頃のシャンプーにも注目しなくてはいけません。頭皮を清潔な状態にするために毎日行なうシャンプーは、朝と夜に行なうのが基本です。

日中の汗や皮脂汚れを夜のシャンプーで落とし、寝ている間に出た汗や皮脂を朝のシャンプーで落とすことで頭皮を清潔に保てます。1日2回より少ないと皮脂の過剰分泌、多いと頭皮の乾燥を招く恐れがあるので、適切な頻度でシャンプーできているかどうか見直しましょう。

なお、過度のシャンプーが頭皮に悪い理由や、シャンプーの頻度を決める基準については、以下の記事で詳しく解説しています。


シャンプーの頻度だけでなく、使っているシャンプーの洗浄力が適していないと頭皮の皮脂量調整が難しくなりトラブルに発展しやすいので、シャンプーの見直し、買い替えが必要なこともあります。

洗浄力が頭皮に適していないと感じた人はひどいフケへの対処法で挙げたような皮脂量にあったシャンプーに買い換えを検討してください。シャンプー選びの参考にできる各種類やそれぞれの特徴については、以下の記事で詳しく紹介しています。

フケ対策その3:紫外線の対策をする

日光に含まれる紫外線は皮膚を老化させますから、頭皮の健康を保つためには紫外線への対策も重要です。頭皮は日差しが最も当たりやすい部位です。そのため、頭皮は日光に当たると紫外線の影響を受けやすいと言えます。

紫外線のダメージによって頭皮の新陳代謝に悪影響が起こると、フケの増加を引き起こすことがあります。外出などで長時間日光に当たる場合は、日傘、帽子やUVカットスプレーなどで適切に紫外線対策をしましょう。

なお、紫外線のもたらす悪影響や日焼けの予防法、アフターケア方法について以下の記事で詳しく紹介しています。

フケ対策その4:空気の乾燥対策をする

冬の時期は空気が乾燥し、頭皮がうるおいを保てる湿度である60~65%を下回ることがあります。すると頭皮の水分が空気に奪われ、頭皮が乾燥します。

また、冬は温度も低下するため、血行が悪くなり乾燥を招きます。ですから空気の乾燥対策と合わせて冷え対策もしましょう。冷えに負けない生活習慣や冷え対策になる食べ物のレシピについては、以下の記事で紹介しています。

フケ対策その5:充分な睡眠をとる

睡眠をとることで身体は新陳代謝のリズムを整えたり、日中に受けたダメージを回復したりします。睡眠は頭皮の健康を維持するためにもとても重要です。質の高い睡眠をとることで、フケの直接的な原因でもある新陳代謝の乱れを正しく整えなおすことができます。

質の高い睡眠をとるためには、寝る前の運動や勉強を避けて、リラックスした状態で床につくよう心がけてください。また、湯船に浸かって入浴したりストレッチしたりすると、身体がほぐれてリラックスするので寝つきが良くなります。

自分なりに工夫して、寝る前に心と身体をリラックスさせる習慣をつけることをおすすめします。

なお、睡眠不足がもたらす悪影響や睡眠の質を高める方法について、より詳しくは以下の記事で解説しています。

フケ対策その6:ストレス対策をする

ストレスを感じるとストレスホルモンの分泌によって皮脂分泌が促され、フケが出やすくなるので、ストレス発散も効果的なフケ対策です。

読書や日光浴、後述する有酸素運動などでストレス発散を心がけましょう。

なお、フケを防ぐためのストレス対策について、より詳しくは以下の記事で解説しています。

フケ対策その7:頭皮の血行を保つ

頭皮の血行を良くするには、軽い運動をしたり両手で頭皮をマッサージしたりするのが効果的です。

有酸素運動

運動するとふだんよりも血液の流れが速くなり、滞りがちな頭皮の血行が良くなります。ただ、急激な運動は身体に負担がかかって継続しづらいので、負担が少なく継続しやすい運動をするのがおすすめです。

具体的には軽めのジョギングやサイクリングといった、キツすぎず長く続けられる有酸素運動が適しています。また運動をする習慣が身につくと基礎代謝能力が上がって、ふだんの血行そのものが良くなります。

なお、有酸素運動による血行促進はフケ対策だけでなく育毛にも効果があります。効果的な有酸素運動については、以下の記事で詳しく解説しています。

頭皮マッサージ

頭皮をマッサージする習慣をつけることでも頭皮の血行は良くなります。継続的にマッサージすることで頭皮が柔らかくなり、頭皮の隅々まで血液の流れがスムーズに行き渡るようになるからです。

指の腹を当てて、頭皮を動かすように小さな円を描きながら全体的にマッサージをするだけでも血行を良くする効果があります。

より本格的で効果のあるツボ押し頭皮マッサージの方法や注意点については、以下の記事で詳しく解説しています。

ベビーオイルを使ったマッサージ

もうひとつ効果的な頭皮マッサージとして、肌にやさしいベビーオイルを使った方法があります。

ベビーオイルは低刺激でありながら、肌荒れやかゆみの改善、保湿の効果が高いオイルなので、頭皮との相性が良いです。ベビーオイルについて詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

フケ、かゆみ…頭皮の乾燥トラブルはベビーオイルマッサージで解決

■フケの治し方は人それぞれ!最善の対処と予防を心がけよう

笑顔の男性

フケは頭皮の垢ですが、「垢は汚いもの」「きれいにしていれば出ない」というわけではありません。頭皮の皮脂量が極端だとフケが出やすい傾向がありますので、頭皮を清潔にしようと洗い過ぎては、皮脂不足を招いてかえってフケが出やすくなります。

フケは皮膚の代謝が適切でないと多くなります。フケが増えているなら、頭皮の新陳代謝の乱れを整えなおす必要があります。

頭皮の新陳代謝を乱す主な原因として、頭皮の乾燥と皮脂の過剰分泌の2つが考えられます。自分のフケが乾性フケか脂性フケかを確認し、乾性フケなら「頭皮の乾燥を招く行動は何か」、脂性フケなら「皮脂分泌を多くしている原因は何か」と考え、頭皮の状態を悪くしている要因を突き止めましょう。

皮脂を適量に保ったり、頭皮の血行を良くしたりといった努力の積み重ねで頭皮は健康になり、フケに悩まされることもなくなります。フケの症状を改善した後は効果的な予防法を徹底して、頭皮の健康を保つことをおすすめします。

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