ヘアケア・育毛
公開日:2018年3月12日
更新日:2018年9月6日

三大栄養素のひとつである「タンパク質」は、髪を作る大切な栄養素!
タンパク質と髪の毛の関係性
タンパク質は、人間の体を構成するために必要不可欠な栄養素のひとつ。炭水化物・脂質と並び、三大栄養素のひとつとして数えられています。臓器や筋肉、皮膚の他、髪の毛を構成するのに欠かせない重要な栄養素です。また、タンパク質は体内のホルモンや抗体、酵素などの体調説機能に深く関連する重要な栄養素でもあるのです。
(出典: e-ヘルスネット-たんぱく質(たんぱくしつ) )
髪の毛を構成する「ケラチン」は、そんなタンパク質の一種です。ケラチンタンパク質の構造体は疎水性の成分と親水性の成分によって構成されている細胞膜複合体(CMC)によって連結し、1本の毛髪となります。髪の毛の90%ほどは、ケラチンを主としたタンパク質となっています。
(出典: J-STAGE「蛍光で見る毛髪の構造とダメージ」 )
タンパク質が体に不足すると、髪の毛が細くなり薄毛や抜け毛が進行しやすくなります。しかし、主となるケラチンは食べ物から直接摂取することができません。食べ物から摂取できるタンパク質は、一度体内でアミノ酸に分解され、再度アミノ酸が合成してケラチンに生まれ変わります。
ケラチンを食べ物から直接摂取することはできませんが、ケラチンを作るために食べ物からタンパク質を摂取する必要があります。
タンパク質を豊富に含む食材とは?
上述した通り、タンパク質は髪の毛の生成に不可欠な栄養素です。したがって、薄毛や抜け毛予防のためにはタンパク質を積極的に摂取する必要があります。タンパク質には大きく「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の2種類に分けることができます。肉類や魚介類、乳製品や卵などの食材には動物性タンパク質が、穀物類や豆類などの食材には植物性タンパク質が含まれています。
「肉類・魚類・卵・大豆」を上手く食事に取り入れれば、タンパク質を効果的に摂取することができます。タンパク質が含まれている食材には、以下のようなものがあります。
・肉類
肉類には、動物性タンパク質です。動物性タンパク質は、体への吸収率が高いので髪の毛を生成するために最適といわれています。しかし、不飽和脂肪酸コレステロールも含まれており、脂肪にもなりやすいので摂りすぎに注意が必要です。肉類を調理する際は油を多用しない調理方法にしたり、脂肪になりにくい部分のヘルシーな肉を選んだりすることで、動物性タンパク質の摂りすぎを防ぐことができます。
・魚類
魚類も動物性タンパク質が豊富に含まれています。しかし、肉類に比べると低脂肪で低カロリーとなる優秀な食材といえます。特にサバやイワシなどの青魚には、動物性タンパク質だけでなく髪の毛を成長させるために必要なミネラルとなる亜鉛やビタミン類も豊富に含まれているので、積極的に食べることで効果的な薄毛や抜け毛予防につなげられます。
・卵
卵は、動物性タンパク質の他にビタミンも豊富に含まれている食材です。また、肉類や魚類よりも食事に取り入れやすく気軽に動物性タンパク質を摂取できます。
しかし、生卵や半熟状態だとビタミンの吸収率が低下します。抜け毛予防のために食べるのなら、しっかりと火を通して食べるのが効果的です。
・大豆
大豆は植物性タンパク質です。大豆には、イソフラボンという抗酸化作用を期待できるタンパク質が含まれています。イソフラボンは、女性ホルモンと似た働きがあるので、男性ホルモンが過剰に増えたことで起こる薄毛や抜け毛を予防する効果を期待できます。豆腐や味噌、豆乳など大豆から作られた製品であれば、植物性タンパク質を摂取することができます。
(出典: 農林水産省「知っておくと便利です。食品に含まれる成分 たんぱく質」 )
髪の毛を生成するにはタンパク質だけだと足りない?
髪の毛を生成するには、肉類・魚類・卵・大豆などの動物性タンパク質や植物性タンパク質を摂る必要があります。しかし、タンパク質だけを積極的に摂っても髪の毛の生成を十分に期待することができないので、同時に髪の毛の生成を助ける栄養素も必要です。その栄養素とは、亜鉛などのミネラルやビタミンのA・E・B群です。以下では、これらの栄養素を摂るのに最適な食材をご紹介します。
・ミネラル
ミネラルは、体の健康を維持するために必要な栄養素のひとつです。特に健康維持に必要なミネラルは、「必須ミネラル」と呼ばれておりさまざまな役割があります。主な役割は、「骨や歯などの体を構成する成分になる」「筋肉や神経の興奮を調整する」「酵素を構成する成分になる」「体液に溶けてpHや浸透圧を調節する」などです。必須ミネラルは体にとって重要な役割があるので、不足すると体にとって優先順位の低い髪の毛まで栄養が回らないようになります。髪の毛まで栄養が回ってこないことは、健康的な髪の毛を生成することができなくなり、薄毛や抜け毛を引き起こす原因になりかねないので、積極的に摂取する必要があります。必須ミネラルの中でも、特に亜鉛とヨウ素は髪の毛に深い関係を持っています。
亜鉛は、生牡蠣や煮干し、タタミイワシ、豚レバーなどに多く含まれており、ケラチンを合成するのに必要な成分です。また、薄毛や抜け毛の原因である5αリダクターゼを抑制する作用も期待できるので積極的に摂りたい成分のひとつです。近年では亜鉛のサプリメントも登場しており、食材よりも効果的に摂取できるようになっています。
ヨウ素は、昆布やひじき、わかめなどの海藻類から摂取できます。体の新陳代謝に関わる甲状腺ホルモンの働きを正常にする効果があり、健康的な髪の毛を美しく保つことができます。
・ビタミン(A・E・B群)
ビタミンは、体内で他の栄養素の働きを手助けする大事な役割があります。例えば、皮膚の代謝を促進させたり、細胞分裂のサイクルを正常にしたりなどの働きです。そのため、ビタミンが不足すると髪の毛や頭皮の健康を保つことができなくなり、薄毛や抜け毛を引き起こします。
しかし、これほど体にとって大事な栄養素であるビタミンは、体内でほとんど生成することができません。ビタミンを摂取するためには、食べ物から摂取する必要があります。
ビタミンの中でも特に髪の毛と深い関係があるのは、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンB群です。
ビタミンAは、うなぎやレバー、卵などに含まれています。老化を抑制する働きがある抗酸化作用を期待できるので、老化の衰えを予防して髪の毛の成長を促すことができます。
ビタミンEは、かぼちゃやアーモンド、植物油、サーモン、うなぎなどに含まれています。血行促進を期待できるように末梢血管を広げる働きを持ちます。頭皮の血行促進が期待できるので、健康的な髪の毛を育てるための土壌作りにつながります。
ビタミンB群は、まぐろやしじみ、あさり、豚肉、レバー、牛乳などに含まれています。細胞の代謝を促す働きを期待できるので、頭皮環境を整えて髪の毛の成長を手助けする効果が期待できます。
生活習慣も見直すことが大事!
上述したように、髪の毛の90%以上はタンパク質のケラチンで構成されています。薄毛や抜け毛を予防するためには、積極的にタンパク質を摂ることが必要です。しかし、単純にタンパク質が含まれている食材を食べるだけでなく、ミネラルやビタミンも同時に摂って髪の毛の成長を助けなければなりません。
また、生活習慣を見直して髪の毛の成長を促せるように頭皮環境を整えることも必要といえます。生活習慣の乱れは、血行を悪くしたり、皮脂分泌を過剰にさせたりするので、いくらタンパク質を積極的に摂取していても髪の毛の成長を促すことができなくなります。
「髪の毛がよく抜ける」「最近薄くなってきたな」と感じているのなら、一度生活習慣を見直して健康的な髪の毛を育てられる土壌作りを行うことが大切です。
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