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公開日:2018年3月12日

更新日:2018年9月5日

アレルギーの恐れも!育毛剤のヒノキシオールとパントテニルエチルエーテルに注意!

アレルギーの恐れも!育毛剤のヒノキシオールとパントテニルエチルエーテルに注意!

ヒノキチオールとは?

苔の生えた森林

ヒノキチオールは文字通り、人工木としても知られる檜(ヒノキ)の木に含まれる結晶性酸化化合物です。1936年、台湾に自生するタイワンヒノキの精油から、日本人科学者の野福教授が世界で初めて発見しました。

(出典: J-STAGE「育毛剤中のヒノキチオールとパントテニルエチルエーテルによる接触皮膚炎の2例」

檜の木は建築材をはじめ、家具や檜風呂など、日本の住宅事情と深い関わりを持つ材の一種です。国内にも自生していますが、日本列島でヒノキチオールを含む樹木は「青森ヒバ」「エゾヒバ」「ネズコ」の3種類のみであり、国土の多くに植えられている檜の木(別品種)には含まれていないことが分かっています。

ヒノキチオールは発見当時から、強力な「抗・殺菌作用」「消炎作用」「皮膚浸透作用」の効能があることが分かって、後の研究で“傷口の収斂(縮めること)”や“細胞の増強効果”を持つことが判明しています。各界の専門家が注目し、さまざまな商品に生かせる期待の成分として、大きな話題となりました。

なお、ヒノキチオールは人工的に生成することも可能ですが、青森ヒバなどから摂れる天然由来のものは食品添加物(保存料)としての使用も認められているようです。

そんなヒノキチオールですが、現段階では以下のような用途で実用化されています。

・育毛剤/養毛剤/頭髪用化粧品

・歯磨き粉

・防カビ剤

・食品用防腐剤

将来的には、水虫治療などに用いる医療用剤や、ダニ・ゴキブリといった害虫駆除剤への使用も検討されているとのこと。今現在、頭皮環境の改善に役立つ作用があることから、育毛剤をはじめとする医薬部外品を中心に使われています。

パントテニルエチルエーテルとは?

ビオチンやナイアシンと同じく、ビタミンB群に分類されるパントテニルエチルエーテル。肌荒れ防止作用や抗炎症作用があることから、育毛剤や化粧品などのスキンケア用品に配合されることが多い成分です。

 

明らかに炎症が進んでいる頭皮には効果が薄いものの、初期の炎症であればパントテニルエチルエーテルの抗炎症作用でケアすることが可能。同時に保湿力が高い成分でもあるため、頭皮を柔らかくしたり、かゆみやフケを軽減する作用もあります。

 

パントテニルエチルエーテルを育毛剤に配合しているのは、“髪や頭皮への栄養補給”を目的としているから。同成分はパントテン酸(ビタミンB群の一種)の誘導体であり、細胞の正常な働きを支援する成分であるため、育毛剤に配合することで、頭皮細胞が活性化します。すると、以前よりも髪の毛が生えやすい環境に変化するため、結果的に発毛が促進されます。

 

加えて、パントテン酸には副作用ホルモンの分泌を正常化させ、頭皮のストレス抵抗力を強化する作用もあります。抜け毛とストレスが深い関係にあるのは有名な話であり、パントテニルエチルエーテルを配合した育毛剤を適切に使用することで、抜け毛の量を減らすことは十分に可能です。

 

なお、成分自体に独特の匂いが多少あるものの、育毛剤に配合される程度の量なら、ほとんど気になりません。そのため、育毛剤のみならず、スタイリング剤(ヘアワックスなど)に配合されることも多い成分のひとつ。デリケートな頭皮のケアには欠かせない成分だといえます。

副作用の事例

頭を触る男性

頭皮環境の改善に一役買ってくれるヒノキチオールとパントテニルエチルエーテルですが、それぞれ含有する育毛剤を使用した結果、アレルギー症状が発生した事例が過去にあったのでご紹介します。

 

・症例1.「62歳男性のケース」

「ある育毛剤を2年間使用した結果。頭部および前額に湿疹が出現。パッチテストによる検査の結果、育毛剤に配合されていたヒノキチオールとパントテニルエチルエーテルによるアレルギー性接触皮膚炎だと判明。育毛剤に配合されていた上記成分は、前者が0.05%、後者が約1%であった」

 

・症例2.「51歳男性のケース」

「上述の62歳男性と同一の育毛剤を2年間使用。頭部全体や耳介(じかい)、項部(こうぶ→うなじのこと)に紅斑(こうはん)やかゆみがみられた。検査の結果、「症例.1」と同様にアレルギー性接触皮膚炎であると診断。過去に使用していたヘアトニックやヘアリキッドにヒノキチオールやパントテニルエチルエーテルが配合されていた製品はなく、同一の育毛剤によって感作されたものと断定した」

 

上記は1997年2月に東京都職員共済組合青山病院(2008年3月に廃院)の細野久美子氏と脇田素子氏が共同で発表した文献、「育毛剤中のヒノキチオールとパントテニルエチルエーテルによる接触皮膚炎の2例」を参考にしたものです。この内容は、「第25回日本皮膚アレルギー学会」にて報告されています。

(出典:J-STAGE「育毛剤中のヒノキチオールとパントテニルエチルエーテルによる接触皮膚炎の2例」

 

噛み砕いてもう一度説明すると、頭皮のかゆみや発赤を訴えた患者2名にパッチテストを行ったところ、ヒノキチオールとパントテニルエチルエーテルが陽性であり、アレルギー性接触皮膚炎を発症していたことが判明したようです。両患者共に、上記成分を含む同一の育毛剤を使用していたことも分かりました。

 

ヒノキチオールは育毛剤だけでなく、ボディシャンプーやボディローション、入浴剤にも使用されるほど刺激性が低い成分です。そのため、乳幼児やアトピー性皮膚炎患者のスキンケア用品に配合されることも多く、“症例.1”のように、アレルギー性接触皮膚炎を発症するのは極めて稀なケースだったとされています。

 

同様に、パントテニルエチルエーテルも刺激性が低い成分であり、アレルギー性接触皮膚炎を感作させる根本的な原因は不明だったとのこと。ただ、「症例1」はヒノキチオールよりもパントテニルエチルエーテルが、「症例2」はパントテニルエチルエーテルよりもヒノキチオールが何らかの影響をおよぼしていることだけは分かったようです。結果として、

 

・育毛剤の使い方が悪かった(多量塗布、頭皮へのすりこみなど)

・育毛剤自体がアルコール溶液だったことが関係した

・ヒノキチオールとパントテニルエチルエーテルの相互作用が影響か

・両名共にアトピー性皮膚炎患者だった

 

だと結論付けました。

(出典:J-STAGE「育毛剤中のヒノキチオールとパントテニルエチルエーテルによる接触皮膚炎の2例」

 

たとえ刺激性が低い成分でも、さまざまな条件が重なると副作用として表面化してくるわけです。とはいえ、上述にもあるように、このふたつの症例は極めて稀なケースとされているので、そこまで副作用を怖がる必要はありません。

 

ただし、ヒノキチオールとパントテニルエチルエーテルが育毛剤選びの重要な選定基準となるのは確実。もともと肌質が弱いという方や、アトピー性皮膚炎を患っている方は、育毛剤の成分表を念入りにチェックすることで、頭皮トラブルに悩まされることもなくなるでしょう。

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